【事務連絡】読者別の公開方針
新年度初日ということもあり、掲題の件について事務連絡をお伝えします。
・・というのも、公開方針については約2年前に告知した後、明確な変更は1度もアナウンスしていませんでした。しかし、読者歴が長い方々は薄々気付いていたとは思いますが、実際はその後の試行錯誤でかなり変化しています。最たる例としては、一定時間経過後(120時間後 等)に公開方針を変化させる方式は、こちらの手間などを考慮して実質的にほぼ廃止しています。
そして、約1年前からは以下の表にまとめた方針を実質的に採用していました。あまり頻繁に方針変更を告知すると混乱を招く可能性があるため、今後もこの方針を続けると確信を持てた今回のタイミングで正式告知となった点は何卒ご理解ください。
©️2024 Jun Inukai
大前提として、筆者のようにいわゆる「報道」分野のニュースレターを運営する場合、「公共性・緊急性が高い内容は1人でも多くの方に読んで頂きたい」という思いと、「自らの収支を安定させるためにサポートメンバーの特典を充実させる必要がある」という経済的事情によるジレンマが常に付きまといます。また、金融・医療・美容などの分野と異なり、ニュースレターの費用対効果を定量的に示すことも難しいです。
こうしたジレンマを抱える中、上表の公開方針は筆者にとっての最適解であると感じています。現に無料読者・サポートメンバーの数はもともと右肩上がりを維持していた上に、直近1年は右肩上がりの角度も上がっています。従って、今後もこの方針を継続予定です。
表の中身について簡単に説明します。まず、本ニュースレターは完全に1人で運営しているため、扱えるテーマの数に限界があります。そうした制約の中で他メディアと差別化を図るにあたり、必然的に付加価値が高い内容に注力して発信しています。結果、配信記事の目安を見れば分かる通り、サポートメンバー向け記事が大半を占めます。
逆に、「記者会見で○○○という発言があった」「デモが開催されて○○○人が参加した」というような(失礼ながら)誰でも書ける表面的な内容をわざわざ記事として配信することを現在は控えています。そうした内容は、自ら撮影した映像に関連資料を投影させた上でYouTubeで一般公開しています。映像の特性を活かして現地の臨場感と背景知識をセットでお伝えできるため、今後もニュースレターとYouTubeはこのように棲み分けする予定です。
<直近の映像例 2件>
ただ、公共性や緊急性が突出して高いと感じるテーマの場合、まだ問題意識を持っていない人がまずは問題に気付くことを目的に、広く浅く全体像をスライドや文章で整理した記事を配信することが稀にあります。それが、最新の公開方針における無料読者向け記事(表の左列)に当たります。直近の具体例を挙げると、以下のような記事です。
<無料読者向け記事の例 3件>
すでに樹木伐採に向けた工事が開始され、緊急性が高いと判断。また、スポーツ文化や再開発全般に影響するため単なる環境問題の域を超えており、公共性も非常に高いと判断。
すでに法案が国会審議入りし、緊急性が高いと判断。また、大学教育に関わる全ての人が不利益を被る恐れが高く、公共性も高いと判断。
人命救助や復興の遅れに直結するため緊急性・公共性がともに高いと判断
このように公共性・緊急性が突出して高い内容は無料読者にも開放して1人でも多くの方に読んで頂きつつ、すでに問題意識を持った方の深掘りに応えるような付加価値が高い内容(≒ややマニアックな内容)はサポートメンバー向けに配信しています。先ほどの3件(神宮外苑再開発、国立大学法人法、能登半島地震)とテーマを揃えて具体例を挙げると、以下のような記事です。
<サポートメンバー向け記事の例 3件>
自らの開示請求で独自に入手した約2千枚の開示文書を精査しており、付加価値が高いと判断
自らの現地傍聴に基づき、中継映像には映らなかった内容を含めてリポートしており、付加価値が高いと判断
5W1Hという独自の切り口で62アカウントの投稿107件を多角的に検証しており、付加価値が高いと判断
これが大方針です。ただ、どうしても切り分けが難しい記事もあり、そうした場合は柔軟に対応しています。具体的には、サポートメンバー向け記事として配信しつつも記事の大半は無料読者も読めるように開放することがあります。例を挙げると、以下のような記事です。
<変則的な記事の例 2件>
関係者からの個別の情報提供に基づくため付加価値が高いものの、フリーランス協会のインボイス制度に対する悪影響を重く見て、全体の約半分を無料読者にも開放
4年間にわたる筆者の圧倒的な経験・情報に基づいており付加価値が高いものの、著名人10名以上が歴史修正主義に加担し続ける事態を重く見て、全体の9割以上を無料読者にも開放
また、配信頻度は先ほどの表にも記載した通り、あくまでも目安です。時事性に強く影響される分野のため、どうしてもバラツキが生じる点はご理解下さい。とはいえ、年間トータルで見れば今後も目安(無料読者向け:月1本程度、サポートメンバー向け:月3本程度)は確実に上回る見込みです。
<参考:昨年度(2023年4月〜2024年3月)の配信実績>
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無料読者向け記事:18本(月あたり平均1.5本)
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サポートメンバー向け記事:52本(月あたり平均4.3本)
無料読者とサポートメンバーの選び方
こうした公開方針を踏まえて無料読者とサポートメンバー(月額600円〜、いつでも解約可)のどちらに登録すべきか。読者視点での考え方の例を以下の流れでご紹介します。
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まずは無料読者に登録して、様々なテーマについて広く浅く問題点を学ぶ.
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深掘りしたいと思えるテーマが出てきた場合、筆者を応援したいと思って頂けた場合などは、サポートメンバー登録を検討する *登録後は過去配信分を含む全てのサポートメンバー記事を購読可能
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サポートメンバーに登録したものの深掘りしたいと思えるテーマの配信が減ってきた場合、節約の必要性が高まった場合などは、いったん無料読者に戻ることも検討する
*登録方法の不明点はtheLetter「読み手FAQ」を参照下さい
ちなみに、毎月上旬に無料読者に対して、前月配信済みの主なサポートメンバー記事の概要(タイトル、配信日付など)をメールでご紹介する運用は今後も継続する予定です。ですので、1ヶ月程度の遅れ(記事配信から翌月上旬のお知らせ配信までの差)を許容できるのであれば、気になったサポートメンバー記事が配信された時だけサポートメンバー登録して目当ての記事を読み、1ヶ月以内に解約することを繰り返せば、出費を最小限に抑えつつ自分が深掘りしたい内容の把握は可能です。筆者が継続的に取り上げているインボイス(消費税)の悪影響が今後数年かけて本格化し、さらなる物価上昇が懸念されます。それぞれの懐事情に合わせて無理のない範囲で購読をご検討ください。
今回の事務連絡は以上になります。今年度も引き続きよろしくお願い致します。
2024年4月1日 犬飼淳
*たまたまエイプリルフールと重なりましたが、当然ながら今回の連絡事項に嘘は特にありません
このニュースレターはフリー記者の犬飼が「大手メディアが報じない読み応えのある検証記事」を月に4本以上(目安)配信します。皆さんの生活に影響する政策や報道の複雑な問題点を、正しく理解できるように分かりやすく解説しています。
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