【横浜市長選2025】史上最低の市長誕生に加担した共産党と赤旗の言い分
*深刻さを踏まえ、前半(共産党・赤旗による民主主義 破壊の経緯)は誰でも読めるように公開します
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この記事を書いた理由
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前回(2021年8月)の横浜市長選で当選した山中竹春氏は市民の声を徹底的に無視し、市民の財産を犠牲にして民間企業を優遇する典型的な利権政治を4年間も続けている
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しかし、前回選挙で山中竹春氏を応援した野党3党(立憲・共産・社民)は、脱法的な選挙運動に手を染めてまで不適格な市長を誕生させた過ちを未だに認めず、さらなる嘘を重ねて市民を騙し続けている
この記事で理解できること
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史上最低の横浜市長誕生に大きく貢献した共産党関係者(田村智子委員長、神奈川県委員会、横浜市議団、しんぶん赤旗)の認識
7月20日に投開票を迎えた参議院選挙では、デマや排外主義を振り撒いた参政党が躍進。近年の選挙で悪化の一途を辿る「投開票前に正確な報道が不十分だったため、誤情報の拡散を打ち消すことができず、政治家として明らかに不適格な人物が当選してしまう」という悪夢が再び現実となりました。
1週間後(8月3日)に投開票予定の横浜市長選挙(以降「今回選挙」)も状況は似ています。というのも、2021年の横浜市長選挙(以降「前回選挙」)では、まさに誤情報の拡散によって明らかに不適格な人物(山中竹春氏)が当選。その後の4年間、懸念された通り山中氏は就任翌月の旧市庁舎叩き売り(通称:横浜版モリカケ)強行を皮切りに、以下の通り三井不動産・電通等の企業を露骨に優遇する悪政の限りを尽くし、もはや取り返しがつかない規模の損害を横浜市民に与え続けています。選挙期間中のあまりにもぎこちない演説から予見できたことではありますが、議会でも記者会見でも全く会話が噛み合わずに空転させ続け、歴代22名の中で史上最低の横浜市長と表現して過言ではありません。

無所属・井上さくら 横浜市議 かべしんぶん 2025年 初夏号
また、前回選挙で特筆すべき点は、誤情報を流したのは山中竹春氏を応援した野党3党(立憲民主党・共産党・社民党)の政治家や支持者だったこと。その方法は、いわゆる地上戦(本人不在の場所でもシルエットと連想ワードによるサブリミナル街宣を人海戦術で展開 等)が主だったため、昨今問題になっているSNSを用いた手法とは異なりますが、2024年の都知事選や兵庫県知事選で問題化した民主主義を破壊する行為を悪い意味で3年も先取りしていたと言えます。

©️2021 Jun Inukai
特に共産党は組織力を活かし、地元選出の国会議員・地方議員を総動員して「シルエットと連想ワードによるサブリミナル街宣」を実行し、「コロナの専門家」という真っ赤な嘘を拡散。明らかに政治家に不適格な人物という実態を隠して虚像を撒き散らし、選挙結果を歪めることに大きく貢献しました。

市内の各駅前では、政策アピールの行動が行われています。
白井まさこ市議と大山奈々子県議は、高田駅の行動に参加し、山中さんへの支持を訴えました。
自民公明が推す小此木さんとの競り合いに勝って、カジノ誘致を完全ストップ、コロナ対策に真剣に取り組む横浜市政へ。

今日は鶴見区内の全駅宣伝。私は、京急花月総持寺駅と生麦駅へ。
山中竹春さん、激しく自民公明候補を激しく追い上げています。
最後の最後まで、お一人お一人に、お声がけして、必ず勝ち抜きたい。
それにしても、暑い…。
#横浜市長選
#山中竹春

*議席を直近7年維持していた畑野君枝 衆議院議員(比例 南関東ブロック)は2ヶ月後(2021年10月)の衆院選で久々に落選。3年後(2024年10月)の衆院選でも続けて落選し、現在も浪人中
現在は共産党トップの委員長を務める田村智子氏(当時は副委員長)もこうした民主主義の破壊に共産党中央委員会(以降「中央委員会」)の立場で明確に加担。特に、選挙期間中に次々と山中竹春氏の不祥事(経歴詐称、強要未遂、不当圧力等)が明るみになり適格性への疑問の声が高まる中、投開票前日という土壇場に以下のようなメッセージを発したことは、迷いを感じていた共産党支持者・野党支持者に大きな影響を与えたことでしょう。
しんぶん赤旗(以降「赤旗」)も明らかに不適格な人物という重要な判断材料を隠した上で山中竹春氏を応援する記事を選挙期間中に10本以上も連発。「市民団体が支持した」「カジノ反対ならば山中さん」など明確な虚偽すら含まれ、悪質なプロパガンダ記事と言えます。
以下に2つだけ例示した記事の通り見出しで明確に不適格な候補を応援しており、選挙期間中は思考を完全停止させて公明党候補を応援する聖教新聞(創価学会の機関紙)を彷彿とさせる狂気を感じます。
*選挙期間中の赤旗プロパガンダ記事の一覧は本編末尾に改めて掲載
大手メディアが壊滅状態の中で赤旗がジャーナリズムの最後の希望である点は認めますが、共産党が暴走した際に言論で戒めるのではなく、むしろ一緒になってカルト化する体質が露呈したと言えます。政党機関紙の限界と言えば、それまでですが。
さらに、前回選挙後の横浜市議会では、支援した手前もあり立憲・共産の市議は山中竹春氏の数々の不祥事(経歴詐称、強要未遂、不当圧力等)を露骨に擁護して議会を空転させるようになりました。しがらみが無いため真っ当な質問・追及をする自民・公明の市議との落差があまりに激しく、国政との逆転現象が顕著となりました。
*今回選挙では自民・公明も山中竹春氏の応援に回ったため、山中氏が再選した場合の市議会の更なる形骸化は確実
特に、前回選挙期間中に山中竹春氏が勤務先の横浜市立大学に対して立憲民主党の横浜市議2名を伴って不当に圧力をかけて文書を書き換えさせた事件の請願審査(2021年12月15日 等)での共産党・荒木由美子 市議(当時)の言動は常軌を逸していました。ただでさえ市立大学の予算は市議会が握るため市議と市長候補者は優越的立場にあるにもかかわらず、被害者(大学幹部)を一方的に糾弾してまで加害者(山中竹春氏)を露骨に擁護。明らかに共産党の綱領に背いており、もはや党として処罰が必要な域であると筆者の目には映りました。
地方政治では「住民が主人公」を貫き、住民の利益への奉仕を最優先の課題とする地方自治を確立する。
しかし、共産党はこうした言動すらも黙認。荒木由美子氏は約1年半後の横浜市議選(2023年4月)で落選し、その後の補選(2025年2月)でも落選したため現在は議員ではありませんが、それは「党の判断」ではなく「市民の良識」によるもの。そもそも荒木由美子氏は落選するまで3回連続で当選を果たし、横浜市議団の団長を務めていた人物。そのような重鎮すら落選した事実が、自業自得とはいえ共産党の退潮が横浜市で特に深刻であると示しています。
そして、本件の異常性をさらに際立たせているのは、共産党関係者は前回選挙から実に4年が経過しても未だにまともな総括すらせず、態度を曖昧にしまま今回選挙の告示日(7月20日)を迎えたこと。参院選投開票から一夜開けた翌21日、ようやく共産党神奈川県委員会(以降「神奈川県委員会」)が今回は山中竹春氏を支援しないと声明で発表したものの、その理由は極めて曖昧。さらに、「カジノ(賭博)反対」や「中学校給食の改善」について未だに虚偽を交えて自らを正当化しており、腐敗した組織体質の深刻さを物語っています。
*カジノ・給食をめぐる虚偽の詳細はtheLetter「【横浜市長選2025】現職 山中竹春氏を支える3つの嘘」(2025年7月21日)参照

2025年7月20日 神奈川県委員会 声明 *左上の日付を見れば分かる通り、横浜市議団がウェブサイトに掲載したのは翌21日。本来は市長選の告示日(7月20日)までに態度を明らかにすべきだが、参院選投開票日(同じく7月20日)に不都合な内容を公表することは避けたいジレンマの中での苦肉の策と見られる
以上のような経緯を踏まえて、筆者は史上最低の市長誕生に加担した共産党関係者(以下4者)に前回選挙での山中竹春氏支援に関する認識を問うた質問状を6月27日時点で一斉に送付。
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田村智子 委員長
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神奈川県委員会 *委員長:藤原正明氏
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横浜市議団 *団長:古谷靖彦 市議(鶴見区選出)
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赤旗
回答期限は4週間の余裕を持たせて7月25日に設定。参院選期間に入れば田村智子委員長を筆頭に多忙を極めることは確実なため、公示6日前(6月27日)には連絡し、回答期限は投開票5日後(7月25日)とするように配慮しました。
また、本件について国会議員に尋ねると「地方自治には口出しできない」、地方議員に尋ねれば「自分は政党判断に従っただけ」と逃げる方が非常に多いため、中央(田村智子委員長)と地方(神奈川県委員会・横浜市議団)の両方に送付した次第です。
なお、前回選挙で共に応援した他2党への質問状送付は省略しています。
*立憲民主党は今回選挙でも山中竹春氏の応援を続けており、神奈川県連の情報発信等から判断して引き続き虚偽を交えて市民を騙す姿勢は明白であり、もはや確認に時間を割く必要自体が無いと判断したため。社民党は横浜市会に議席が無いことに加え、党の規模に関連して前回選挙に与えた悪影響も小さいため
これ以降の後半では共産党関係者(4者)の質問状結果をご紹介します。ただし、本件を4年間にわたって注視しており最初から低かった筆者の期待値をさらに下回る結果となったため、本件に強い関心をお持ちの方を除いて、続きのご購読はあまりオススメしません。もしくは、気持ちに余裕がある時にお読み下さい。
後半の目次
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田村智子委員長の言い分
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神奈川県委員会・横浜市議団の言い分
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赤旗の言い分
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績
