フリー記者の会見参加を拒む神奈川県政記者クラブ

棄民政策と判断せざるを得ないコロナ対応を繰り返す黒岩祐治 神奈川県知事。その真意を問うため、神奈川県民でもある筆者は定例記者会見への参加・質問を要望したが、記者クラブ(県政記者クラブ)の抵抗によって参加は叶わなかった。その顛末を報告します。
犬飼淳 2022.10.14
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国境なき記者団も問題視する記者クラブの閉鎖性

フランスのパリに本部を置く「国境なき記者団」による今年の世界報道自由度ランキングで日本は前年67位から順位を4つ下げて、71位となりました。当然ながらG7最下位で、近隣国の台湾(38位)、韓国(43位)と比べても見劣りします。

国境なき記者団
国境なき記者団

同団体は、「日本の記者クラブ制度は、記者会見への参加や取材を既存の大手メディアに限定し、記者の自己検閲を招いている。フリーランス記者や外国人記者に対する露骨な差別でもある」と、世界基準から大きくかけ離れた日本の記者クラブ制度の問題点を端的に一刀両断しています。

一方、国内の様々なウェブサイトでは記者クラブへの肯定的な評価も多く見られます。

「記者クラブ制度」によって、ルールに則った報道機関の秩序ある取材活動が保たれ、言論の自由、報道の自由が維持されています。もし、仮に「記者クラブ制度」がなく、自由な取材が許されるとしたら、取材の現場にはいろいろな人が紛れ、中には反社会勢力やテロを目的とした集団が入ることも阻止できず、混乱を招く状況も考えられます
情報発表に消極的な公的機関に対して、記者クラブが記者会見を求めることで実現させてきたという事例があります。つまり、「言論・報道の自由」と、国民の知る権利のために培われてきた仕組みであると言える

複数の会見(横浜市長、総理大臣、等)に自ら参加した筆者の立場で言わせて頂くと、こうした「記者クラブが言論・報道の自由や国民の知る権利を守っている」という主張は真っ赤な嘘で、実態は真逆です。私が会見で目にしたのは、権力者に都合の良い「広報」を「報道」と称して垂れ流す記者たちと、情報を優先的に与えることで懐柔しようとする権力者たちの姿ばかりでした。閉鎖的な制度を隠れ蓑に権力者と記者クラブはあぐらをかいているに過ぎません。記者クラブ制度は国民の「知る権利」を明らかに侵害しており、即刻廃止すべき日本の悪習と言えます。

*横浜市長記者会見で筆者が経験したフリーランスへの冷遇の一部(参加条件の突然の厳格化)については、日刊spaに寄稿した前後編の記事(前編 後編)を参照ください

*同様に総理大臣記者会見の閉鎖性や台本ありきの進行の問題については、集英社オンラインに寄稿した記事を参照ください

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フリーの会見参加を拒む神奈川県政記者クラブ

そうした記者クラブの閉鎖性を象徴する出来事を筆者はつい最近経験しました。

筆者が住む神奈川県の黒岩祐治 知事はコロナをインフルエンザ扱いする発言を繰り返し、実際にコロナ軽視の政策を推進。悪い意味で全国的に注目を集めていました。そして、今年8月頃からは発言の異様さが明らかに一線を超え、無視できない存在となっていました。

*黒岩知事の問題の詳細は同時配信した下記ニュースレターを参照ください


そこで、極端にコロナを軽視した政策を進める意図や根拠を自ら問い質す必要があると考え、会見の主催者である神奈川県政記者クラブに対して筆者は会見参加を申し込みました。

しかし、会見で黒岩知事に自ら質問することは叶いませんでした。

これまでの活動実績(日本で最も厳しい参加条件を課していると考えられる総理大臣記者会見への参加を認められていること、県と関係が深い横浜市長記者会見に1年にわたって継続参加していること、各種媒体への署名記事の寄稿 等)を示した上で申し込みましたが、1ヶ月以上も音沙汰なく待たされた後、首を傾げるような理由で拒否されました。その1ヶ月間、2022年とは思えないアナログな業務手順に固執してまで外部からの接触をシャットアウトする記者クラブの姿勢も鮮明になりました。

これ以降、筆者と神奈川県及び神奈川県政記者クラブとのやり取りの経緯を通して、記者クラブの閉鎖性を具体的に紹介してきます。

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