シリーズ「役人の隠蔽」(6)イコモスの神宮外苑環境アセス出席拒否の記録を嘘で隠す東京都

役人がありえない理由で開示請求を無効化した実例を通して、情報隠蔽の手口を紹介するシリーズ。第6回は、神宮外苑再開発の環境影響評価審議会で日本イコモス出席を拒んだ検討経緯がなぜか存在しない東京都 環境局を紹介。
犬飼淳 2023.08.02
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この記事を書いた理由

  • 行政文書の開示請求は、国民の「知る権利」を守る重要な手段である。行政機関(官公庁、自治体 等)の情報公開の透明性が落ちた昨今、その重要性は一段と増している

  • しかし、あり得ない理由で開示請求を妨害する事例が後を絶たず、役人にとって不都合な情報は容易に隠蔽されている

この記事で理解できること

  • 神宮外苑再開発の環境影響評価審議会で日本イコモス出席を拒んだ検討経緯が存在しない理由

  • 日本イコモスからの10回以上の要請に対する東京都の対応姿勢

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「役人の隠蔽」に焦点を当てたシリーズ企画の第6回として、神宮外苑再開発を初めて取り上げます。

事業者(三井不動産、伊藤忠商事等)が今年1月20日に東京都へ提出した環境影響評価書には多数の虚偽や誤りがあったため、日本イコモスはわずか3日後(1月23日)に東京都宛に要請書を発出して専門家の見地から問題点を指摘していました。議論の大前提となる環境影響評価書が誤っていたわけですから、4月以降に予定されている環境影響評価審議会に自らも出席して説明することを東京都に求め続けましたが、東京都は日本イコモスの出席を遂に認めませんでした。結果、2回(4月27日、5月18日)にわたって開催された同審議会は「問題は後回しにして、再開発は予定通り進める」という結論ありきで形式的に終了。

*審議会 全2回の詳細(文字起こし、関連資料)は以下2本のニュースレター参照

しかも、初回(4月27日)冒頭に示された「審議会での確認事項と進め方について」と題した資料には、確認事項として「これまでの手続きに問題ないことや評価書の内容に誤りがないこと」「調査、予測・評価に変更が生じないこと」等とあからさまに記載。

東京都 環境影響評価審議会(2023年4月27日)提示資料<a href="https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/basic/conference/assessment/environment_council/minute_R5/index.files/23.4.27_jingu_setumei2.pdf">「審議会での確認事項と進め方について」</a>

東京都 環境影響評価審議会(2023年4月27日)提示資料「審議会での確認事項と進め方について」

「これまでの検討に問題は無かった」と結論づけることは事前に決まっていたことがこの資料から読み取れます。そして、先ほどの全2回の文字起こしを読めば分かる通り、その筋書き通りに審議会は進みました。

専門家の見地から誤りを指摘した日本イコモスの出席を、東京都はどのような理屈で拒んだのか?

審議会冒頭に示された結論ありきの「審議会での確認事項と進め方について」という資料は、いつ、誰が作成したのか?

そもそも日本イコモスからの10回以上の要請を全て無視し続ける東京都は、要請を踏まえた検討を一度でも行ったことがあるのか?

これらの疑問を明らかにするため筆者が東京都に開示請求したところ、肝心の内容の大半は「ありえない」理由で開示されませんでした。さらに、皮肉なことにわずかに開示された資料によって、東京都が説明した不開示理由の嘘が即座に判明。

今回のニュースレターでは、「開示請求」と「東京都 環境局職員への個別の聞き取り」で浮き彫りになった、ありえない理由や嘘に頼ってまで情報を隠すしかない神宮外苑再開発の実態をお伝えします。

本編の目次

  • 東京都が日本イコモス出席を拒否した検討経緯

  • 日本イコモスからの10回以上の要請に対する東京都の対応姿勢

  • 開示資料が証明した東京都の嘘

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