大阪万博の影に隠れる横浜花博がさらに深刻な理由

大阪・関西万博とGREEN×EXPO 2027(国際園芸博覧会)の共通点と相違点を整理します
犬飼淳 2025.04.26
サポートメンバー限定

*深刻さを踏まえ、冒頭のスライド3枚は誰でも読めるように公開します

***

このニュースレターはフリー記者の犬飼が「大手メディアが報じない読み応えのある検証記事」を月に4本以上(目安)配信します。皆さんの生活に影響する政策や報道の複雑な問題点を、視覚的に理解できるように工夫したスライドを中心に解説しています。

サポートメンバー登録によって運営されており、利害関係に縛られず取材・検証を日々行っており、総理大臣記者会見にも出席しております。サポートメンバー登録(月額600円〜、いつでも解約可)いただくと、以下の特典を得られます。

  • 100本超の有料記事を過去配信も含めて全て購読できる

  • 今後扱ってほしいテーマをスレッドで要望できる

サポートメンバーのおかげで私は継続しての運営が可能になり、より多くの報じられることのない事実を検証することができます。応援いただける方はぜひご登録をお願いいたします。

*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツは「概要」を参照ください

***

この記事を書いた理由

  • 数々の問題を放置・隠蔽したまま強行開催された大阪万博の実態は、政財界の私利私欲のために博覧会を大義名分に税金を浪費する上に市民の命を危険に晒すという(一般市民にとっては)百害あって一利なしのイベントである

  • 2年後(2027年)に予定される横浜花博も本質は全く同じだが、幾つかの特殊な事情が重なり未だに問題点どころか存在すらも十分に認知されていない

この記事で理解できること

  • 大阪万博と横浜花博の共通点相違点

  • 横浜花博が大阪万博以上に深刻な理由

***

大阪・関西万博(以降「大阪万博」と省略する場合あり)が4月13日に開幕。周知の通り、想像の斜め上をいくトラブルや失態(来場者数の水増し発表、未払によるネパール館の工事停止 等)が相次いでいます。

*開幕強行をテレビ報道で後押しした加害者(キャスター、専門家、芸能人等)の責任については、theLetter「いのち"軽視"の大阪万博賞賛キャンペーンの記録(開幕直前1週間)」(2025年4月15日)参照

そして、もう一つの博覧会の開幕も約2年後(2027年3月19日)に迫ります。横浜市の上瀬谷通信施設跡地で開催されるGREEN×EXPO 2027(以降「横浜花博」と省略する場合あり)です。

*上瀬谷通信施設跡地:旧日本海軍基地が第2次世界大戦後に米軍に接収されて通信基地となり、2015年に日本へ返還されたエリア。東京ドーム52個分の広大な敷地は豊かな水と土に恵まれ、多くの稀少種を含む動植物が生息

「何、それ??」と思った方が大半でしょうが、無理もありません。地元住民ですら知らないのです。

  • 県民ニーズ調査(2024年9月~10月、有効回答1263件)で神奈川県民の63.8%が「知らなかった」と回答

  • 横浜市民意識調査(2023年7月、有効回答2203件)で横浜市民の50.8%が「まったく知らない」と回答

この異様な低さが証明する通り、運営主体は認知度向上に本気で取り組んでいるとは言い難く、むしろ開幕ギリギリまで地元住民にすら実態に気付かせないことで計画を次々と既成事実化している面があります。というのも、横浜花博は知れば知るほど問題構造が大阪万博と瓜二つなのです。開幕によって大阪万博の問題が次々と露見する中、批判の矛先が横浜花博にも向かうことを避けるため、今は息を潜めていると言えます。

そこで、両者の主な共通点を以下2枚のスライドにまとめました。ハッキリ言って、「政財界の私利私欲のために博覧会を大義名分に税金を浪費する上、市民の命を危険に晒し、自然環境を破壊する」という本質は全く同じです。

©️2025 Jun Inukai *詳細(具体例・根拠)は<b>本編</b>で説明

©️2025 Jun Inukai *詳細(具体例・根拠)は本編で説明

©️2025 Jun Inukai *詳細(具体例・根拠)は<b>本編</b>で説明

©️2025 Jun Inukai *詳細(具体例・根拠)は本編で説明

一方、異なる点もあります。両者の主な相違点は以下1枚のスライドにまとめました。

©️2025 Jun Inukai *詳細(具体例・根拠)は<b>本編</b>で説明

©️2025 Jun Inukai *詳細(具体例・根拠)は本編で説明

救いようがないことに、(今回取り上げた項目については)全てにおいて状況は後退もしくは悪化。つまり、あれほど悲惨な大阪万博よりもさらに深刻な事態が横浜花博で確実視されるのです。

これ以降の本編では、このスライド3枚に整理した各項目について具体例や根拠を交えて更なる詳細をお伝えしていきます。

*続きはサポートメンバー限定で公開します。一定期間経過後も無料読者には公開されません。

*サポートメンバー登録(月額600円~、解約はいつでも可)すると、今後も継続して発信予定の大阪万博・横浜花博を含むすべての記事をいち早く読むことができます。さらに、過去の配信分も含めて有料コンテンツが全て閲覧できます。

*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツは「概要」を参照ください

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、18578文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者の方にはこんな内容を直接お届けしてます。

・政策や報道の問題点を検証
・基本週次の配信
・いつでも配信停止可
・読みやすいレターデザイン

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
【独自】暇空茜氏に計2億円カンパした支持者は実在するのか
サポートメンバー限定
【独自】フロンターレ新スタジアムに便乗した等々力緑地の商業施設乱立と自...
サポートメンバー限定
いのち"軽視"の大阪万博賞賛キャンペーンの記録(開幕直前1週間)
読者限定
フロンターレ新スタジアムに便乗した等々力緑地の商業施設乱立と自然破壊(...
読者限定
選択的夫婦別姓 反対意見への反論一覧
サポートメンバー限定
「食料品の消費税ゼロ」で有権者を騙す江田憲司氏の詐術
サポートメンバー限定
高額療養費引き上げ論のルーツ
読者限定
日本学術会議法人化が「学問の自由」破壊の最終段階である理由