いのち"軽視"の大阪万博賞賛キャンペーンの記録(開幕直前1週間)
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この記事を書いた理由
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大阪万博は来場者の命を脅かす危険が放置されたまま開幕を迎えてしまった上、危険を矮小化する報道によって周知も不十分
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大阪万博は他にも重大な問題を多々抱えていたが、それらが全て霞んでしまうほど深刻な事態
この記事で理解できること
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テレビ局による大阪万博賞賛キャンペーンの主張13点の構造
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開幕直前1週間の報道の具体例 28件の詳細
一昨日(4月13日)に開幕した大阪・関西万博(以降「大阪万博」)は周知の通り多くの問題を抱えています。
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国費を含む税金投入の度重なる増加
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カジノIRのための夢洲整備が真の目的と見られる
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関連して、万博自体の重要性は低いため設計や運営が日本の信頼を損なうレベルで低品質
しかし、これらが全て霞むほどさらに深刻な問題があります。来場者が命を落とす危険が複数放置されているのです。
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メタンガス対策の粗末さに起因する爆発事故
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動線の悪さ、休憩所の少なさや粗末さ等に起因する熱中症
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災害対策視点が欠如した大屋根リングの設計に起因する落雷事故
等々
大阪万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」にも当然ながら真っ向から反しており、命が「輝く」どころか来場者は命を「落とす」恐れが幾つもあるのです。
開幕1週間前(4月6日)のテストランで共産党市議の通報で発覚したメタンガス漏れは特に深刻です。
*危険性の詳細は、通報した寺本健太 守口市議の記者会見(2025年4月8日)映像で視聴可能。同会見の概要はしんぶん赤旗記事(2025年4月9日)参照
昨年3月の爆発事故後に数十億円の追加費用を投じて対策を取ったと主張しながら至近距離で再発した経緯を踏まえれば、万博協会がメタンガスの濃度を全くコントロールできていないことは明白です。その後、万博協会は今回通報があったマンホール付近を柵で囲って立入禁止としましたが、次は他の場所で濃度が急上昇する恐れがあるのですから本質的な対策とは言えません。そもそも周囲に火があれば爆発の恐れがあるにもかかわらず、注意書きの内容は「火気厳禁」ではなく「立入禁止」。つまり、「来場者の安全を確保するために爆発事故を防ぐ」のではなく「万博を強行するためにガス検知を防ぐ(=問題を隠蔽する)」ことを優先したと判断せざるを得ず、人命軽視の姿勢を象徴しています。さらに言えば、約80本のガス抜き管も誰でも立ち入り可能なまま。学校遠足で訪れた児童生徒が使用する団体休憩所の近くにもあります。万博会場ではライターの持込は禁止されておらず喫煙所もあるため、危険性を十分に理解していない来場客の喫煙や火の不始末による爆発もあり得ます。
細かく指摘するとキリがありませんが、とにかくメタンガス爆発の危険性は万博会場の広範囲で残ったままなのです。しかし、万博協会や政府は危険性を矮小化する内容を繰り返し発表。
(例)「すでに対策を講じた」「あくまでも一時的な濃度上昇」等々
これらは先ほど指摘した通り実態を無視した強弁でしかありませんが、テレビ局を中心に大手メディアはこうした大本営発表を垂れ流し。その後も一貫して万博を賞賛するキャンペーン報道に徹したため、来場者への危険性の周知は不十分なままです。
そこで今回のニュースレターでは、残念ながら今後起きる可能性が高い大惨事を見据え、テレビを通して加担した加害者(キャスター、専門家、芸能人等)の責任を明確化する意味合いも込めて、一連のキャンペーン報道を淡々と記録します。

©️2025 Jun Inukai *詳細は本編で説明
本編の目次
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主張13点の構造
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報道の具体例 28件
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