【メディア視覚化】自民党総裁選と衆院選の新聞報道 比較(告示・公示までの2週間)

新聞1面の見出しに着目して、自民党総裁選と衆議院選挙の報道の温度感の落差を検証。
犬飼淳
2021.10.20
誰でも

こんにちは。犬飼淳です。

2021年10月19日、ついに衆議院選挙の公示日を迎えました。

「なんだか実感が湧かない」

「というか、今月に選挙があるの?? 知らなかった!」

という方も一般にはまだまだ多い気がします。

それもそのはず、国政選挙(しかも、政権選択選挙となる衆議院選挙)の投開票(10月31日)まで既に2週間を切っているのに、テレビも新聞も全然報道してないですよね?

なぜか昼間のワイドショーでは韓国の大統領選挙(しかも、時期は来年の3月・・・)の話題の方が盛り上がっていたり、もはや意味不明です。

というか、先月の自民党総裁選の時は投開票の1ヶ月前くらいから連日連夜テレビも新聞も大騒ぎだったのに、この差はなんなんでしょうか??

そこで今回のニュースレターでは、その違和感をハッキリと可視化します。新聞の朝刊1面の見出しに着目して、自民党総裁選・衆議院選挙の告示・公示までの2週間の選挙に関する報道内容を比較します。

下記ツイートの通り、日本中が自民党総裁選報道一色に染まっていた1ヶ月前に思い立って準備を進めていた件になります。

***

毎日新聞の場合

©︎2021 Jun Inukai
©︎2021 Jun Inukai

たかだか1政党の党首選びにすぎない自民党総裁選は告示2週間前から連日のように1面で報じた一方、国政選挙である衆議院選挙は公示6日前にようやく報じ始めたことがハッキリと分かります。

右側の衆議院選挙だけを見れば、「まだ公示前だから報道するほどのことではない」という言い訳が成立しそうですが、左側の自民党総裁選では告示2週間前から連日報じたのだから、その言い訳は成立しないでしょう。

©︎2021 Jun Inukai
©︎2021 Jun Inukai

また、衆議院選挙に関する報道がされている場合であっても、主語が与党目線になっていることが気にかかり、視点を変えて整理した結果が上記のスライドになります。

与党(赤字)野党(青字)の報道の割合を色分けした結果、与党95% 対 野党5%という圧倒的な大差がつきました。

毎日新聞の1面では、首相については「電話の相手すら分かる」ほど一挙手一投足が紹介された一方、野党第一党の党首は「街頭へ出た」ことしか分からない。扱いの落差が露骨すぎます。

与党は政権を担っているため、首相の所信表明、代表質問、外交など注目を浴びる場面が多いことは理解できますが、国政選挙まで1ヶ月を切った段階でここまで報道の量に差をつけることは不公平ではないでしょうか。

毎日新聞が誰の目線で報道しているのかという姿勢はよく理解できましたが・・。

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朝日新聞の場合

©︎2021 Jun Inukai
©︎2021 Jun Inukai

左右の2つの選挙について、1面見出しで扱った時期や量はおおむね同等であり、先ほどの毎日新聞ほど露骨な悪意は感じられません。ただ、全国の有権者が投票権を持つ衆議院選挙は、ごく一部の国民(自民党員など)しか投票できない自民党総裁選より明らかに重要性が高いのだから、物足りなさを感じます。

©︎2021 Jun Inukai
©︎2021 Jun Inukai

与党と野党の報道割合の比較についても、毎日新聞よりはややマシではありますが、それでも 与党88% 対 野党12%という大差でした。野党第一党の党首が「街頭で訴えた」だけでなく、「野党の公約」や「野党共闘」についても触れている点が救いでしょうか。

***

今回の本編は以上になります。

実は、同様の手法で公示翌日(10月20日)から投開票日(10月31日)までも比較できるように、自民党総裁選時の見出しは収集してあります。

このニュースレターが拡散されることで、メディアの報道姿勢が改善される可能性も僅かながらあると思うので、同じ問題意識を感じた方は、ツイートやシェアで紹介をお願いします! リンク先を紹介するだけでなく、ご自分のコメントも交えて紹介して戴けると拡散しやすいので大変ありがたいです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

2021年10月20日 犬飼淳

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P.S.

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