安倍元総理と統一教会の関係を矮小化する主張 全13パターン
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こんにちは。犬飼淳です。
安倍晋三 元総理銃撃の動機に大きく関わる統一教会の問題について、メディアは「特定の宗教団体」と伏せ続ける異常な状況が続いていましたが、先週から一部メディアはようやく具体的に報じ始めました。結果、安倍元総理が祖父(岸信介 元総理)の代から統一教会を支援し、見返りとして選挙に利用してきた事実が次々と明らかになりました。
*現時点でこの問題を最も具体的に報じたと評判の高いBS TBS「報道1930」7月22日放送回(約1時間)はYoutubeで視聴可
その一方、7月8日の事件直後から安倍元総理と統一教会の関係を矮小化する主張を繰り返す著名人もいました。今回のニュースレターでは、該当する主張を行った10名のツイート37件を13パターンに整理して、お伝えします。
主張の全13パターン
主張を整理した結果が以下スライドです。事件発生直後は「統一教会と安倍元総理は無関係」という①が目立ちましたが、安倍元総理が出演したビデオメッセージや世界日報の表紙などの関係が明らかになるにつれて「無関係」という主張は無理筋だと察したのか、②〜⑬の多種多様な主張が見られるようになります。

©️2022 Jun Inukai
①〜⑬の主張は大きく5項目に集約され、最終的には「銃撃事件と統一教会は無関係だ」という結論を導こうとしています。しかし、この13点は明らかな認識誤りや開き直りが大半を占めています。
まず、冒頭にも紹介したBS TBS「報道1930」などで「安倍元総理が祖父(岸信介 元総理)の代から統一教会を支援し、見返りとして選挙に利用してきた事実」が既に報じられている通り、①③⑤は完全な認識誤りです。
また、犯人が動機は「安倍元総理が統一教会と関係が近い」ことを理由に挙げていることも事実であり、②も誤り。
⑬については、「安倍元総理は統一教会の天敵だった」という奇想天外な主張まで出てきていますが、当然ながら事実と大きく異なります。
⑥⑦⑩⑫は事実ではありますが、統一教会自体を矮小化したり、論点を逸らしているに過ぎず、安倍元総理と統一教会の関係を否定する材料には一切なり得ません。
④は完全な開き直りですが、こうした関係性を安倍元総理が隠そうともしなかったことが犯行に結びついているのは大変皮肉な話でもあります。
次に、該当する主張を行った10名について、ツイート37件を①〜⑬のパターンに当てはめながら確認していきましょう。10名のうち、統一教会との関係が既に明らかになった人物については適宜 補足説明します。
該当する主張を行った10名
*五十音順に記載。()内は本人が自称する職業を記載するが、活動実績を確認できない場合は「自称」であることを明記する
*現時点で統一教会との関与が明らかになっている(もしくは関与の疑いが極めて強い)人物は先頭に「★」を記載
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池田信夫(経済学者)
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伊藤民武(物理研究者)
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宇佐美典也(作家)
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門田隆将(作家)
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菊池誠(物理学者)
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田端信太郎(YouTuber)
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★ナザレンコ・アンドリー(会社員)
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百田尚樹(作家)
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★三浦瑠麗(自称・国際政治学者)
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渡邉哲也(作家)