【独自】英国大使館ESAT-J議事録の改ざん疑惑

英語スピーキングテスト(ESAT-J) で都立高入試の公平性を破壊した東京都教育委員会。開示請求でまたもや組織的不正の疑いが判明しました。
犬飼淳 2025.10.08
サポートメンバー限定

このニュースレターはフリー記者の犬飼が「大手メディアが報じない読み応えのある検証記事」を月に4本以上(目安)配信します。皆さんの生活に影響する政策や報道の複雑な問題点を、視覚的に理解できるように工夫したスライドを中心に解説しています。

サポートメンバー登録によって運営されており、利害関係に縛られず取材・検証を日々行っており、総理大臣記者会見にも出席しております。サポートメンバー登録(月額600円〜、いつでも解約可)いただくと、以下の特典を得られます。

  • 100本超の有料記事を過去配信も含めて全て購読できる

  • 今後扱ってほしいテーマをスレッドで要望できる

サポートメンバーのおかげで私は継続しての運営が可能になり、より多くの報じられることのない事実を検証することができます。応援いただける方はぜひご登録をお願いいたします。

*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツは「概要」を参照ください

***

この記事を書いた理由

  • 英語スピーキングテスト(ESAT-J)の都立高入試 合否判定への活用は、入試の公平性を破壊するほど多くの問題を抱えている

  • しかし、東京都の公式発表であればたとえ不正確でも垂れ流す都庁記者クラブの弊害によって、その実態は未だに広く伝わっていない

この記事で理解できること

  • 英国大使館でのESAT-J会議の議事録が改竄された疑いの詳細

***

英語スピーキングテスト(以降「ESAT-J」)は都立校入試の公平性を粉々に破壊しただけでなく、もはや中学生への人権侵害の域に達している問題は3年近くにわたって繰り返しお伝えしてきました。

*ESAT-Jの前提知識が無い場合、theletter「高校入試の「公平性」を破壊するESAT-J 問題の全体像」(2022年11月30日)を適宜参照ください。同記事は1年目の状況に基づいていますが、4年目を迎えた現在も大半の問題は放置されたまま

この欠陥テストを強硬に進めたのが東京都教育委員会(以降「都教委」)。その中でも、グローバル人材育成部 国際教育企画課(以降「所管部門」)は、一連の入試破壊と人権侵害の実行犯に当たる組織です。

本ニュースレターを継続的にお読み頂いている方はご存知の通り、都教委は本来自発的に公開すべき内容すら隠す上に、市民が開示請求してもデタラメな不開示決定を連発して不都合な実態を隠蔽

(例)存在しないはずはない請求内容でも堂々と「不存在」を理由に不開示決定、存在が公になっている文書は完全な海苔弁で開示 等

筆者が自ら開示請求した中では、入試の合否判定に用いる試験にもかかわらず「平均点変更は事業者(ベネッセ)から電話確認したので文書は一切存在しない」と法廷で驚愕の主張をした平均点改ざんが代表例です。

このように都教委は完全にタガが外れた状態のため、ESAT-Jに関する議事録を開示請求しても「不存在」を理由に不開示決定することが横行。そのため、ESAT-Jの基本的な検討経緯すらもこれまでは一切不明でした。そこで筆者としても一計を案じたことが功を奏し、初めてESAT-Jに関する議事録の入手に成功。具体的には、2024年9月18日に英国大使館で実施された会議の議事録を入手しました。ところが、この議事録には不審点が多数。約1ヶ月を要して所管部門に確認を重ねた結果、公文書を改ざんしたと判断せざるを得ない状況となりました。今回のニュースレターでは、その顛末お伝えします。

*無印公文書偽造・変造罪は刑法155条3項に規定され、3年以下の懲役または20万円以下の罰金

左:本件(公文書改ざん疑惑)に所管部門として関与した小西純平 統括課長代理 右:開示請求窓口部門(総務部)として関与した平澤優 主任 *2025年8月22日 開示文書交付時

左:本件(公文書改ざん疑惑)に所管部門として関与した小西純平 統括課長代理 右:開示請求窓口部門(総務部)として関与した平澤優 主任 *2025年8月22日 開示文書交付時

本編の目次

  • 開示請求の概要

  • ついに入手した議事録の中身

  • 公文書を改ざんしたと判断せざるを得ない都教委の言動

*今回は完全独自のため、続きはサポートメンバー限定で公開します。一定期間経過後も無料読者には公開されません。

*サポートメンバー登録(月額600円~、解約はいつでも可)すると、今後も継続して発信予定のESAT-Jを含む全ての記事をいち早く読むことができます。さらに、過去の配信分も含めて有料コンテンツが全て閲覧できます。

*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツは「概要」を参照ください

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、5466文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

読者の方にはこんな内容を直接お届けしてます。

・政策や報道の問題点を検証
・基本週次の配信
・いつでも配信停止可
・読みやすいレターデザイン

提携媒体・コラボ実績

読者限定
1年後に迫るインボイス2割特例・8割控除終了の意味
サポートメンバー限定
【独自】「東大が学費を上げても他大学に波及しない」と本気で東京大学は考...
サポートメンバー限定
【独自】フロンターレ新スタジアムに便乗した等々力緑地の商業施設乱立と自...
サポートメンバー限定
石破退陣誤報で考える伝聞調報道の問題点
サポートメンバー限定
【独自】なぜ神奈川新聞は選挙隠しに手を染めたのか
サポートメンバー限定
選挙結果の歪め方 7選
サポートメンバー限定
【独自】横浜市給食ステマ記事の証拠メール(2)削除理由「容量不足」は真...
サポートメンバー限定
広陵辞退理由を暴力事件隠蔽からSNSに責任転嫁したのは誰か