【独自】「Black Box Diaries」田中優子氏声明の悪質性
本件の異常性を踏まえ、冒頭(経緯の振り返り)は誰でも読めるように公開します
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この記事を書いた理由
映画「Black Box Diaries」(以降「BBD」)上映をめぐって監督の伊藤詩織氏に対して人権侵害やルール違反を指摘する声が多数挙がったが、むしろ指摘していた側がより明白かつ悪質な人権侵害やルール違反を行なっていた実態が次々と明らかになっている
その中でも、事実誤認を含む声明で伊藤詩織氏の至極真っ当な提訴の取り下げを要望した「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」(以降「女たちの会」)田中優子氏の言動は「BBD上映をめぐる最大の人権侵害」と表現して差し支えない悪質さだった
この記事で理解できること
声明をめぐる矛盾だらけの自らの言動への田中優子氏の見解(なぜ明らかな事実誤認を含む声明を1年以上も訂正せず放置したのか、そもそも提訴理由となった誤報記事を読んだのか、なぜ至極真っ当な理由による提訴の取り下げを要望したのか)
声明に関連して人権侵害に加担した他の面々の主な言動
経緯の振り返り
東京新聞が昨年(2025年)1月14日に「伊藤詩織さん監督の映画、『性被害』語る女性の映像を許諾なく使用非公開集会、発言者が削除求めたのに…」という見出しで公開した望月衣塑子氏の署名記事(以降「誤報記事」)の悪質性は、このニュースレターで直近数ヶ月にわたって継続的に指摘してきました。簡単に振り返ると、伊藤詩織氏は性被害を語った女性から映像の使用許諾を得ていた上に、当該集会は性被害者の集会ではなく女性記者の集会。つまり、この誤報記事は「事実無根のデマ攻撃」と表現して差し支えないものでした。
*更なる詳細はtheLetter「『Black Box Diaries』国内上映を妨害した東京新聞誤報の悪質性(1)」(2025年12月28日)(以降「第1報」)「東京新聞誤報記事の問題点」参照
ここまで明白な誤報となると新聞社としては流石に放置できないため、約3週間後(2025年2月7日)に東京新聞は誤報記事に訂正とお詫びを追記。しかし、その誤報記事を執筆した張本人の望月衣塑子氏は、自らのSNSやメディアを通して個人としても誤報記事に基づいて事実無根のデマを散々撒き散らしたにもかかわらず、お詫びすら表明せず。強いて言えば訂正4日後(後述の提訴翌日)の同年2月11日、誤報記事について「訂正・修正されました」とまるで他人事のように報告するポストがあったのみ。
こうした悪質さを踏まえ、伊藤詩織氏は望月衣塑子氏を誤報記事に関する名誉毀損で同年2月10日に提訴。しかし、この至極真っ当な提訴の取り下げを求める声が次々と上がりました。その筆頭が、女たちの会の代表を務める田中優子氏(法政大学元総長)が提訴6日後(同年2月16日)に発出した声明(以降「当該声明」)です。
しかし、当該声明には明らかな事実誤認が含まれるため、田中優子氏を始めとする女たちの会のメンバーは誤報記事を読んですらいなかったことが強く疑われます。
*当該声明ではBBDの問題点として警察官、タクシー運転手、防犯カメラに言及しながら、終盤に突如としてそれまで一切言及していない集会に関する誤報記事を「前述の問題に関する署名記事」と誤って表現した上で、「署名記事を書いた望月衣塑子記者への訴訟をただちに取り下げてください」と要望
必然的に、東京新聞による訂正・お詫びの9日後というタイミングにもかかわらず、デマ攻撃と表現せざるを得ない誤報記事の悪質性も全く理解していなかった。実態の把握すら怠ったまま、伊藤詩織氏の至極真っ当な名誉毀損訴訟の取り下げを要望したということです。百歩譲って実態を把握していたならば、明確な悪意を持って当該声明の読み手をミスリードしたことになるためさらに悪質です。
*更なる詳細は第1報「提訴取り下げを求めた声明の問題点」参照
しかも、以下に示した通り被告(望月衣塑子氏)は女たちの会のメンバー。平和や軍拡反対で高めた会の存在感を、悪事を働いた身内を守るために利用したという深刻な構図が浮かび上がります。
青木正美 麻酔医
上野千鶴子 WAN理事長、東京大学名誉教授
岡野八代 同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教員
奥谷禮子 ザ・アール創業者
海北由希子 自営業
木村明子 弁護士
清末愛砂 室蘭工業大学大学院工学研究科教授
小林ふみ子 法政大学文学部教授
酒井かをり 元出版労連中央執行委員長・元MIC副議長
杉浦ひとみ 弁護士
関根里奈子 お茶の水女子大学ジェンダー研究所アカデミック・アシスタント、大正大学他非常勤講師
武井由起子 弁護士
竹信三恵子 ジャーナリスト、和光大学名誉教授
田中優子 法政大学元総長
辻山栄子 早稲田大学名誉教授
内藤和美 WAN副理事長
橋本智子 弁護士
東村アキコ 漫画家
菱山南帆子 市民運動家
平井美津子 大阪大学・立命館大学非常勤講師
ぼうごなつこ 漫画家
前田佳子 日本女医会会長
松原文枝 映画監督
望月衣塑子 新聞記者
和田静香 ライター
伊藤詩織氏の視点に立つと、一連の出来事は以下のようにも言い換えられます。
事実と真逆のデマを新聞記事に書かれたことで、今まで支援してくれた人々からも誤解に基づいて非難され、孤立し、絶望し、眠れず、食べられず、自死もよぎるほど苦しんだにもかかわらず、新聞社の訂正は不十分な上に記事を書いた本人は謝罪すらしない。だから当然の対応として名誉毀損で訴えたら、状況を把握すらしていない人々(=田中優子氏ら)の的外れな要望によって提訴取り下げに追い込まれた。
BBD国内上映をめぐっては様々な立場の方々が伊藤詩織氏による人権侵害を訴えたわけですが、こうした実態を踏まえて筆者は、女たちの会の当該声明こそが最大の人権侵害だったと結論付けて第1報にハッキリと明記。当時(2025年12月末)は国内上映が始まったばかりでまだまだ様々な意見が入り乱れていた時期だったため、読者に対して「異論がある(=これを超える人権侵害を具体的に示せる)場合はぜひ記事コメント欄に書いて教えて欲しい」旨も添えましたが、3ヶ月以上が経過しても事実に基づく指摘は皆無。従って、筆者の見立てはやはり正しかったと理解しています。
しかしながら驚くべきことに、その最大の人権侵害を引き起こした女たちの会は約1年が経過しても事実誤認を含む当該声明について謝罪どころか訂正すらしないまま。昨年末に始まったBBD国内上映の拡大によって、集会の参加対象は性被害者ではなく女性記者だったと知る人は増える一方。必然的に誤報記事及び当該声明の悪質性も広まる一方にもかかわらず。
筆者は当初、「公表されているだけで25名ものメンバーがいるのだから、さすがに組織として自浄作用が働いて自発的に対応を改めるのでは?」と考えて静観していました。しかし、国内上映開始(2025年12月12日)から丸4週間が経過しても(内部や水面下の動きは別として少なくとも対外的には)変化の兆しは皆無。そのため自浄作用への期待には見切りをつけて今年(2026年)1月9日に女たちの会へ質問状を送付。
*確認対象は田中優子氏個人の見解。後述する通り、女たちの会には今回の人権侵害に個人として加担したメンバーが他にも複数名いるが、当該声明は田中優子氏の署名で発出されているため
やり取りの結果、回答はあったもののさらに深刻な実態がハッキリと浮かび上がる展開となりました。今回のニュースレターでは、この質問状の顛末を詳しくお伝えします。
ただし、急速に悪化する昨今の社会情勢に対して重要性は大きく劣るため、本件に強い関心をお持ちの方を除いて続きをお読み頂く必要はありません。
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