徹底的に学生を軽視した、中央大学の静かな学費値上げ強行
*学費値上げ対象者(2025年度入学生)の入学手続が翌月(2月下旬~3月)に迫り、公共性・緊急性が非常に高いと判断したため、公開直後から無料読者にも全文を公開します
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この記事を書いた理由
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事前に誰もが懸念した通り、東京大学を震源とする学費値上げの動きが他の国公立大学や私立大学へ波及し始めている
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東京大学の意思決定プロセスには批判が殺到したが、他大学ではさらに不透明かつ強引に値上げが進められようとしている
この記事で理解できること
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中央大学の学費値上げの進め方の問題点
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東京大学の進め方との比較から見える、中央大学の実態
昨年(2024年)5月に発覚した東京大学の学費値上げで東大生を中心に大きな反対運動が起こった理由の一つは、東京大学が学費を上げれば他の国公立大学・私立大学に波及することは歴史的事実が証明しているからでした。現にそれ以降に広島大学や熊本大学などの国立大学が続々と値上げの検討を公言。
さらに、東京大学が翌年度入学生からの学費値上げを正式決定した同年9月、私立大学である中央大学も翌年度入学生からの学費値上げを事実上決定していたことが発覚。値上げ対象学生の入学まで1年を切ったタイミングで発覚した東京大学ですら「遅すぎる」と批判に晒されたのに、約半年前に初めて公表した上にすでに事実上決定済みという中央大学の進め方は、あまりにも強引です。
こうした中央大学の進め方の問題点は、「学費値上げに反対する中大生の会」(以降「学生有志」)が今年(2025年)1月10日に文科省で開催した1時間弱の記者会見(以降「同会見」)でさらに浮き彫りになりました。
*冒頭約26分の学生説明を視聴すれば、状況はおおむね把握可能 *プライバシー保護のため学生の顔はモザイク、声は加工済み
今回のニュースレターでは同会見で判明した内容を中心に、昨年5月~9月にかけて東京大学の学費値上げ問題で筆者が得た知見も踏まえて、問題点を整理していきます。