利害関係者からの資金提供の棚卸報告

立憲民主党からChoose Life Projectへの資金提供の発覚を受けて、私の情報発信に関係する利害関係者からの資金提供を棚卸した結果を報告します。
犬飼淳
2022.01.08
誰でも

こんにちは。犬飼淳です。新年1発目のニュースレターをお届けします。今年もよろしくお願い致します。

新年早々の1月6日、Choose Life Project(以降、「CLP」と記載)は立憲民主党から資金提供を受けていたことを認め、「中立性」や「公共のメディア」のあり方に注目が集まっています。

cl-p.jp

私はCLPが事実を認める前日(1月5日)から当該時期の立憲民主党の政治資金収支報告書に目を通し始めて、非常に気になる点が幾つも見つかり、現時点で公には名前があがっていない団体や個人にも飛び火する予感がしています。(不審に感じた点のごく一部は以下の連続ツイートにまとめたので、適宜ご参照ください)

そして、「人の振り見て我が振り直せ」ということで、今回のニュースレターでは私の情報発信に関係する利害関係者からの資金提供を棚卸した結果を報告させて頂きます。結論から言えば、私の場合は誰も気にも留めないであろう軽微な内容しか見つかりませんでした。

しかしながら、これをはるかに上回る利益供与を受けながら まだ公に名前が挙がっていない方々が相当数いるのでは・・と私は危惧しています。まだ本人が問題意識や自覚を持ってない場合もあるでしょう。大変差し出がましいですが、今後そうした方々の参考や基準にもなればと思い、あえて報告します。

***

大前提

私は3年半前にこのツイートをきっかけに主に国会質疑に関する情報発信を始めました。

その時から私は「国会議員とは与野党問わず接触しない」ことを心がけていました。特に自分の身元を明かした状態で議員と会うことは避けました。顔見知りになれば情が湧くのは必然なので。

ジャーナリストを名乗る方々の中には、「自分は○○議員と直接話せる仲だ」とか「自分は○○議員の秘書や運転手の電話番号を知っている」とアピールする方々がいることは当然知っていますし、そうしたアプローチで貴重な情報を得られることもあるでしょう。そうした仕事の進め方を否定はしませんが、私はそのような価値観とは距離を置き続けてきました。

強いて言えば、唯一の例外は立憲民主党の逢坂誠二 さんのみ。2018年8月3日の国会パブリックビューイングのイベントで居合わせましたが、この時も言葉すら交わしていません。

それから約半年後の2019年3月、逢坂誠二さんはブログで私の信号無視話法を好意的に紹介してくれましたが、この際も直接のやり取りは特に無かったです。

その後、私は2021年9月から記者会見(立憲代表選、横浜市長)など公の場に参加するようになって徐々に顔は割れ始めましたが、今でも会見など公の場以外では「国会議員とは与野党問わず接触しない」ことを極力 心掛けています。

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しかし、棚卸の結果、「中立性」を保つことをかなり意識してきた私にも「私の情報発信に関係する利害関係者から資金提供があった」と判断されかねないケースが2件(記者1名、地方議員1名)見つかりました。いずれも正当な対価を頂いたもので特に問題は無く、返金の必要性も無いと判断していますが、「お金のやり取りがあった」ことは事実なので、この機会に整理しておきます。

ケース1

私は2018年9月から2019年5月頃にかけて、菅義偉 官房長官(当時)から東京新聞・望月衣塑子記者が記者会見で差別的な対応を受けていた問題について情報発信しました。具体的には、計16回の会見について各記者の「質問時間と妨害回数」および「質問時間と回答時間」に着目し、望月記者が不当な扱いを受けている実態を定量的に示しました。一例として、2019年1月18日午後の会見を視覚化した動画を以下に紹介します。

*全16回の視覚化はnote参照

ちなみに、この分析手法は朝日新聞・南彰氏(当時は新聞労連 委員長)に雑誌「世界」でご紹介頂いています。

その一方、私は2018年11月、自ら命名した信号無視話法を始めとする不誠実答弁の視覚化動画を英語やフランス語で海外に発信するため、翻訳費用を募るクラウドファンディングを行なっていました。

readyfor.jp

そして、このクラウドファンディングにおいて東京新聞・望月衣塑子記者から1万円を支援して頂きました。私はこの事実を隠すどころか、自らプロジェクトの宣伝に活用したほどなので、これまで後ろめたい気持ちは全くありませんでした。官房長官記者会見の件とは関係なく、あくまでもプロジェクトの趣旨に賛同した方から翻訳費用を支援して頂いたに過ぎないと捉えていました。

・・ただ、今回のCLPの一件を受けて改めて考えてみると、官房長官記者会見を中立的・客観的という建前で分析していた時期に、一方の利害関係者(=望月記者)から資金提供を受けたことは事実なので、この機会に改めて向き合う必要があるのではと考え直しました。発端は、CLPの1月6日付で発表した声明文の以下の箇所に決定的な違和感を感じたことです。

なお、資金提供期間に特定政党を利するための番組作りはしていません。立憲民主党からCLPや番組内容への要求・介入はありませんでした。
CLP 声明(2021年1月6日付)

私が2018年11月に望月記者から受け取った1万円は、個人が出す金としては大盤振る舞いと呼べる金額です。当時、私は国会質疑と官房長官記者会見の両方を取り扱っていましたが、当然のように「1万円も出してもらった恩義があるので、官房長官記者会見の件はこれまで以上に注力せねば・・!!」と感じました。その後、官房長官記者会見における質問妨害が激化した影響もありますが、実際に2018年12月から2019年2月にかけて私は国会質疑よりも官房長官記者会見を扱う頻度が高まりました。ただし、これまで通りに中立的・客観的な分析手法を変えていないことは改めて強調しておきます。

*詳細は、全16回の視覚化を示したnote参照

こうした自身の経験に基づいてCLPの声明を見直すと、立憲民主党から約1500万円も資金提供を受けたことを認めながら「特定政党を利するための番組作りはしていません」と言い切るのは無理があると感じます。私とCLPの件は、資金の提供側が個人(=望月記者)と政党(=立憲民主党)という違いがあるので単純比較できませんが、1万円の資金提供でも恩義を感じた私から見て、1500万円の資金提供を受けても何も影響はないと主張するCLP 佐治洋氏は人並み外れて図太い神経の持ち主でないと説明がつかないと思います。私は佐治洋氏と面識はなく、たまにCLPの番組で見たことがある程度ですが、そこまで太々しい人物には見えず、むしろ至って常識的で腰の低い方のように見えました。少なくとも、1500万円の恩義を易々と忘れられるほど軽薄な人物には見えませんでした。

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ケース2

私は2019年8月の林文子 前市長によるカジノ誘致宣言をきっかけに地元の横浜市政についても情報発信を続けています。具体的には、横浜市会における委員会質疑や演説を取り扱うことがあります。特に井上さくら市議(無所属)は、非常に的確で分かり易い質疑や演説を行うので常に注目しており、取り上げる機会も自然と多くなっています。

一例として、2019年9月20日のカジノ補正予算案に対する反対討論を視覚化した動画を以下に紹介します。約16分の演説にカジノを強行する横浜市のあらゆる問題が凝縮されており、非常に分かり易いです。今、大阪で進められているカジノ誘致にもそのまま通用する反論が多いので、お時間がある方はぜひご視聴頂きたいです。

さらに、動画だけに限っても以下2本で私は井上さくら市議を取り上げています。

その一方、私は有料会員限定のニュースレターを配信しており、井上さくら市議は先月から有料会員です。会費は月額300円でまだ1ヶ月しか経ってないので、頂いた合計金額も300円と非常に少額ですが。

この件は私の情報発信に対して井上さくら市議が価値を感じて有料会員になって頂いたと解釈しており、金額の大小に関係なく、正当な対価を頂いているだけなので何の問題も無いと考えています。そもそも改めて書くほどの話でもない気もしますが、幸か不幸か現時点で有料会員はまだまだ少なく・・(苦笑)、私が有料会員かどうかを全く意識しないか・・というと、そうとも言い切れない気もするので正直に取り上げました。

先ほど紹介した動画をご覧頂ければ分かる通り、井上さくら市議は横浜市議の中で明らかに飛び抜けた存在なので今後も取り上げる機会は多いでしょうが、それはごく自然なことだと考えています。

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補足(自分が資金提供したケース)

これまでの2つのケースは私が利害関係者から資金提供を受けた場合を取り上げましたが、逆に私が資金を提供したケースについても念のため明らかにしておきます。

私がこれまで議員や政党に寄付したのは以下2回です。当時、純粋に応援したいと思っていた議員や政党です。

  • 立憲民主党の某国会議員(2018年春頃に5000円を寄付)
  • れいわ新選組(2019年7月の参議院選挙の直前期に1万円を寄付)

また、自分の支持政党をあまり公に発言するのは立場上は良くないと思いつつも、2019年 参議院選挙の際には四ツ谷の事務所でれいわ新選組のボランティアをしたこともあります。

いくら「中立的」「客観的」と言っても、やはり私も意思がある1人の人間なので、その時々の状況に応じて支持・応援したいと思う政党や政治家がいることは認めざるを得ません。

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私の情報発信に関係する利害関係者とのお金のやり取りの棚卸結果は以上になります。

あえて報告する必要もないような軽微な内容なので拍子抜けした方が多いと思いますが、わざわざニュースレターを書いた意図としては、金額・形式ともに私のケースをはるかに上回るレベルの利益供与を受けながら まだ公に名前が挙がっていない方々がいる可能性を危惧しているからです。CLPの一件がこれだけ問題視され、立憲民主党を始めとする政治資金収支報告書などにも注目が集まった以上、もはや発覚するのは時間の問題だと思われます。時間が経つほど傷口も広がるでしょうから、心当たりがある方は今一度お考え頂ければ幸いです。

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今回のニュースレターは以上です。内容に価値を感じた方や同じ問題意識を感じた方は、ツイートやシェアで紹介をお願いします! リンク先を紹介するだけでなく、ご自分のコメントも交えて紹介して戴けると拡散しやすいので大変ありがたいです。 

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最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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