【全文 文字起こし】神宮外苑 環境影響評価審議会 2023年4月27日
*すでに樹木伐採に向けた工事が開始されており公共性が高いと判断したため、公開120時間後(5月5日12時頃)から無料読者にも全文を公開しました。
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この記事を書いた理由
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今年1月に事業者が示した神宮外苑再開発の環境影響評価書には虚偽や誤りが多数あり極めてレベルが低いことを日本イコモスはすでに3ヶ月以上にわたって指摘し続け、見直しを求めている
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これらの指摘に対して事業者側(主に三井不動産)が弁明した東京都 環境影響評価審議会(4月27日)にイコモスの出席は認めらなかったものの、複数の委員がイコモス指摘を踏まえて質問した結果、計画の杜撰さ、恣意的に問題を隠そうとする悪質さが改めて浮き彫りになった
この記事で理解できること
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審議会当日の事業者の態度
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審議会に参加した各委員の温度差
神宮外苑再開発をめぐって、事業者(三井不動産、伊藤忠商事等)は今年1月20日に環境影響評価書を提出。しかし、評価書には虚偽や誤りが多数あったため、日本イコモスはわずか3日後(1月23日)に東京都宛に要請書を発出し、専門家の見地から具体的に指摘しました。
こうした指摘を受けて、4月27日10時から開催された東京都 環境影響評価審議会では約3時間にわたってこの問題を審議。しかし、発端となった日本イコモスの審議会参加を東京都は認めず、審議は委員に委ねられました。
今回のニュースレターでは、大きな注目を集めた同審議会の詳細をオンライン傍聴した筆者の視点で文字起こしを中心にお伝えします。
*筆者は当日の審議会全編のzoom画面を録画しているが、東京都環境局は映像・音声の公開に様々な制約(Youtube等での公開は引用の範囲を超えるため不可、事業者の映像公開可否は事業者の個別承諾が必要 等)を設けているため、映像・音声の公開はいったん見送り
*神宮外苑再開発の前提知識が無い場合は、全体像を整理した以下ニュースレターを適宜お読みください
概要
審議会の冒頭に示された資料。確認事項2点を明らかにすることが本日のゴールであり、そのために①②③の順で進行することを確認。
同じく審議会冒頭に示された資料。上段の経緯を経て、現在は下段左側にあたる。
審議会の出席者は以下の通り。
*各委員の所属、専門分野は委員名簿参照
式次第 P2
一方、事業者は約7名が出席。説明および質疑応答の多くは三井不動産(カワシマ氏、スズキ氏)が担当。また、名前は名乗らなかったものの、日建設計およびコンサルタントも同席。
*式次第に事業者の所属、役職、氏名の記載が無いため、これ以上の詳細は不明
筆者がオンライン傍聴した環境影響評価審議会のzoom画面。左上:柳会長、右上:委員、左下:都職員、右下:事業者
*三井不動産見解(個人情報保護のため顔出しNG)に従い、事業者(右下)のみはモザイク加工済み
事業者説明
前半(約1時間半)はイコモスからの指摘および委員からの意見に対して、事業者が自らの見解を以下3点の資料で説明。
*約1時間半にわたって資料を読み上げただけのため文字起こしは省略。
また、上記資料および事業者の口頭説明には一貫して以下の特徴あり。
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従来説明の繰り返しが大半
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「記載に虚偽はあったか否か」に焦点を当て、「記載は虚偽ではなかったが、誤解を招く不備はあったので、今後は誤解を招かないように注意する」という態度
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計画の抜け漏れや曖昧さの指摘に対しては、「今後、検討する」「事後調査では考慮する」等の曖昧な説明で済ませる
質疑応答
不毛な時間と言って差し支えない事業者説明の終了後、ようやく質疑応答が開始。複数の委員がそれぞれの専門領域の知見を交えて質問し、事業者側の計画の杜撰さ、恣意的に問題を隠そうとする悪質さが改めて浮き彫りになりました。また、アクロバティックな主張で事業者を擁護する委員も一部おり、委員間の温度差や立場の違いも透けて見える結果となりました。そうした実態を明らかにするため、これ以降、約1時間半にわたった質疑応答の全文(2万字超)を文字起こしします。また、専門的議論の理解を助けるため、議論対象のイコモス指摘、図面などの資料も適宜掲載します。
*すでに樹木伐採に向けた工事が開始され、公共性が高いと判断したため、公開120時間後(5月5日12時頃)から無料読者にも公開しました。メールアドレス登録のみで無料で全て読めるので、お気軽にご登録ください。
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