【信号無視話法】2021年5月14日 総理記者会見

緊急事態宣言の対象地域追加を受けて開催された総理記者会見。全12記者・全19問の質疑の信号無視話法を検証。
犬飼淳 2021.05.16
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こんにちは。犬飼淳です。

2021年5月14日、緊急事態宣言の対象地域追加(北海道、岡山、広島)などの決定を受けて、菅義偉総理は記者会見を開催し、計12名の記者が質問しました。

しかし、前々回のニュースレターで紹介した1週間前(5月7日)の会見と同様、菅総理は質問に対応した回答を返せないことが多く、質問と回答が噛み合わない状況が続きました。「受け止め」や「評価」を問うような緩い質問には辛うじて答えられるもの、中身は薄いものばかり。

そこで、今回のニュースレターでは、当日の記者会見における全12記者(全19問)の質疑 をノーカットで検証していきます。具体的には、信号機のように3色(青はOK、黄は注意、赤はダメ)で直感的に視覚化します。

*質疑内容は首相官邸Webサイトで公開されている文字起こしを引用

*同席した尾身茂会長の回答は省略

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質疑の概要

全12名の質問と回答を要約したところ、以下のようになりました。全19問のうち、実に9問(赤字で示した質問)に対しては一言も回答できていません。

また、回答の要約を見ればわかるとおり、回答できたとしても、その中身は曖昧で具体性に欠けるものばかりです。

「適切に対応した」
「徹底して取り組みたい」
「専門家と相談して決める」

などなど。いや、その先の具体的な内容を聞いてるんですけどね・・。

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配色ルール

本記事ではこの配色ルールに従って、回答内容を色分けしていきます。

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集計結果

全12名(全19問)に対する菅総理の回答を集計した結果、上記の円グラフのようになりました。実に7割を赤信号と黄信号が占めており、ほとんど質問に答えていません。

いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきましょう。

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質疑

1人目 共同通信 吉浦記者

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2人目 東京新聞 清水記者

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