【文字起こし】山中竹春 横浜市長記者会見 (2021年8月30日 初登庁日)前編

当選後の初登庁日(2021年8月30日)、山中竹春 横浜市長の記者会見 全36分の文字起こしを2回に分けて、お届けします。
犬飼淳
2021.08.30
誰でも

こんにちは。犬飼淳です。

8月22日に横浜市長選挙で当選を果たした山中竹春 新市長は、約1週間後の8月30日に初登庁。早速、14時から初めての定例記者会見に臨みました。「コロナの専門家」をアピールし、実に100個近い公約を掲げた山中氏が、これから具体的にどのように市政に取り組むのかという観点で、記者からは多くの質問があがりました。

今回のニュースレターでは、約36分間に及んだ当日の質疑全文を文字起こしします。ボリュームが多いため、2回に分けて配信する予定です。今回は前半にあたる約18分間の内容をお届けします。

*記者会見の前編はFrance10のYoutubeで視聴可能。会見の約2日後(9月1日頃)には横浜市ウェブサイトでも録画映像が公開される予定。

<表記の注意事項>

  • 発言者名は【】で囲んで記載する
  • 発言内容は「えー」などの言い澱みを含めて、そのまま書き起こす。日本語として不自然な言い間違いであっても、発言のまま書き起こす
  • どうしても聞き取れなかった部分は○○と表記する
  • 筆者が重要と判断した箇所は太字で記載する
  • 解説や背景知識が必要な場合は * で補足説明する
  • 現地の様子は適宜( )で補足説明する

文字起こし

(多数のマイクが置かれた演台の前に、会見資料を持った山中竹春市長が登壇。市長はKF94マスクを着けたまま会見を始める。)

【山中竹春市長】

皆様、こんにちは。第33代の横浜市長、山中竹春でございます。どうぞ、よろしくお願いいたします。

(山中市長、深くお辞儀をする)

横浜市政を預かる責任の重さを改めて痛感しており、身の引き締まる思いです。今、生活を支える環境の変化が著しく、将来に希望を持ちにくい社会になっていると感じます。そのような中、魅力ある都市として、住み続けたい街・横浜、移り住みたい街・横浜をつくっていく。そして、企業からも選ばれる街・横浜をつくっていく。その決意を新たにしています。この度の選挙活動を通して、市民の皆様より多くのお声を頂戴いたしました。どのような点が課題となっているのか。また、どのようなニーズを持たれているのか。現場の声を聞く重要性を実感致しました。今後も現場のご意見を丁寧にお聞きし、また、データの効果的な活用も踏まえながら、あまねく議論をおこし、住民自治による世論をつくことで、市民のための市政運営を進めてまいります。

*「住民自治による世論をつく」は、この後の質疑を見る限り、「住民自治による世論をつくる」の言い間違いだったと考えられる。

市民の皆様、市会の皆様、市職員の皆様、この三者と市長とが横浜をさらに魅力的な都市にする。その共通のゴールに向かって一体となり、対話を重ねながら今の横浜のため、そして将来の横浜のために希望の持てる社会の仕組みづくりを行ってまいります。皆様のご期待に応えることができるよう、誠心誠意努力をして参ります。どうぞ、よろしくお願い致します。ありがとうございました。

(山中市長、深くお辞儀をする)

【司会者】

ありがとうございました。それでは、質疑に入ります。最初は共同通信からお願いします。

(山中市長、KF94マスクをずらして、コップの水を飲む)

【共同通信 トヨカワ記者】

共同通信のトヨカワと申します。今日からよろしくお願いします。まず、幹事社から何個か質問させてください。えー、まず、市長になられて本日初めて登庁されましたけども、改めて登庁の感想をお聞かせください。

【山中竹春市長】

はい。ありがとうございます。登庁いたしまして、えー、横浜市政を預かる責任の重さ、それを改めて、えー、痛感して、身の引き締まる思いを、おー、感じた次第です。

【共同通信 トヨカワ記者】

ありがとうございます。それからですね、えー、市長になられてのこれからの抱負、第一に最優先に取り組みたいことをお願いします。

【山中竹春市長】

はい。今後もですね、えー、現場の意見を丁寧にお聞きする。住民自治による世論をつくっていく。市民のための市政運営を進めていく。その、おー、原点は常に忘れないように致します。また、えー、市政を預かりまして、まずはコロナの問題、そこに立ち向かう。また、IRカジノ誘致の問題に関しては、今回の選挙期間でもずっと市民の方からも様々な意見を頂戴し、IRカジノの即時撤回を公約として当選しましたので、その誘致の撤回に関する手続きを速やかに進めて参ります。

【共同通信 トヨカワ記者】

それから幹事社から最後にですけども、えー、当選されてからですね、一週間、あのー、取り組む準備をされるという話でしたけども、どのように取り組んだのか。

【山中竹春市長】

ありがとうございます。えー、市の方から、えー、職員の方から、レクチャーを頂いたり、また、私自身で色々な資料に目を通す、まあ、そういった時間、また、えー、選挙期間中に、んー、ご支援を頂いた、あー、方々へのご挨拶。そういったことに一週間、時間を使って参りました。

【共同通信 トヨカワ記者】

ありがとうございます。幹事社からは以上です。各社さん、お願いします。

【司会者】

えー、毎日新聞。

【毎日新聞 ヒグチ記者】

毎日新聞のヒグチと申します。よろしくお願い致します。えっと、今、冒頭のご発言であったIRの誘致撤回なんですけども、これは、あのー、具体的にどのような手続きがあって、いつまでにそういった手続きを進めるのか。その点をまず一点伺いたいです。

【山中竹春市長】

はい。ありがとうございます。えー、スケジュールに関しましては、えー、当局と、おー、十分に検討した上で、速やかに、いー、スケジュール感を、おー、お出ししたいと思います。

【毎日新聞 ヒグチ記者】

重ねてで恐縮ですが、そのー、スケジュール感をつくるのはいつ頃までにという目標はあるんでしょうか。

【山中竹春市長】

あのー、可及的速やかにと考えております。なにぶんにも、まだ初日でございますので、えー、当局と議論をいたします。

【毎日新聞 ヒグチ記者】

すいません。もう1点だけ、私からいいですか?

【司会者】

どうぞ。

【毎日新聞 ヒグチ記者】

あのー、まあ、こういった行政経験が初めてだと思いますけども、人事の面でですね、副市長4人いますが、その副市長を打診するだとか、何かこう山中市長らしさを出す人事、何か考えてらっしゃいますか。

【山中竹春市長】

はい。あのー、副市長の4名の方々に関しては、これまで、えー、市政の、おー、運営を担ってこられ、また、横浜市政に関して、えー、あの、かなりですね、あのー、これまでご尽力されてきた方々だと思います。あのー、一方で、えー、まあ、副市長の方々が、あのー、どのように考えておられるのか。まだお話し合いの場を持たせて頂いておりませんので、えー、4名の副市長の方々と、おー、お話し合い、この件に関するお話し合いをさせて頂きたいと考えております。

【NHK アリヨシ記者】

NHKのアリヨシと申します。よろしくお願いします。恐縮なんですけども、IRに関してなんですが、その、宣言を出されるとのことだが、宣言とは記者会見のことではなく、また別途されるということなのかをお伺いしたいのと。あと、今、あのー、コロナに関してまず取り組むと、先日も、あのー、ワクチンの関係と医療提供体制について、あのー、取り組んでいきたいとおっしゃられましたが、何か、あのー、病床の確保などで具体策がありましたら教えてください。

【山中竹春市長】

はい。あのー、ありがとうございます。カジノIRを、おー、止めるという、まあ、宣言を出すと申し上げたんですが、私自身の口から、えー、市の公式的なスタンスとして、えー、そのような意見を発する、まあ、その機会は必要ではないかと考えております。ですので、そういった宣言を行いまして、あわせて、えー、どういったスケジュール感で、えー、手続きの方を、おー、残った手続きの方を進めていくか。まあ、こういったことを、おー、当局との中で、あの、連携をしながら、あのー、進めていきまして、えー、お示しをしたいと考えております。

【NHK アリヨシ記者】

あの・・、コロナのことについては・・・。

【山中竹春市長】

あ。ごめんなさい。(はにかみながら)えっとー、すいません。えー、コロナのことに関しましては、あのー、ワクチンの接種、検査体制の拡大、医療体制の確保。まあ、こういったことは従前から申し上げておりますので、それぞれの項目に対して、えー、効果的な施策をですね、現状を踏まえた上で、現状をよく把握した上で、えー、対策を打ち出したいと考えております。

【読売新聞 ハラベ記者】

読売新聞のハラベと申します。何点か質問させてください。えー、まず、IRに関してなんですけども、もともと将来の財源不足のために進められた経緯があったと思います。その撤回後の、えー、代替案、経済活性化のために何をするのか、お考えがありましたら教えてください。

【山中竹春市長】

はい。ありがとうございます。今後ですね、えー、ご指摘の通り、いー、厳しい財政運営が予想されるかと思いますので、えー、当局を中心に、財政運営については対策を十分に検討していく必要があるかと、おー、思います。えー、3000ある事業、現状ある事業のうち、いー、事業の見直し等も必要かもしれませんし、また一方で税収を増加させていくことが、あー、必要ですので、えー、また、そういった対策に関しても検討してまいりたいと思います。(頻繁に手元の原稿に目を落としながら回答)

【読売新聞 ハラベ記者】

選挙期間中には、えー、IR撤回後の代替案としてハーバーリゾート構想に関するお話があったかと思いますけども、そのあたりいかがでしょうか。

【山中竹春市長】

えー、山下埠頭の整備については代替案を確定して参る予定です。で、その際にはですね、山下埠頭という場所の歴史あるいは特性を活かした整備案。ここが必要なのではないかと思います。山下埠頭というのは横浜の中でも象徴的な場所と申しますか。そういったシンボル的な場所でございますので、えー、やはり歴史とか特性等を踏まえた上での整備案。さらに市民の皆様からですね、えー、理解を得られる整備案。これを、おー、策定していくことが、あー、重要ではないかと考えております。その際には、あー、きちんとですね、えー、市民の皆様からもご意見を、おー、伺う機会を、おー、つくって参ります。(頻繁に手元の原稿に目を落としながら回答)

(山中市長、KF94マスクをずらして、演台のコップの水を飲む)

【読売新聞 ハラベ記者】

最後に一点。あのー、政治歴がないということですけども、政治歴の無さをどのように補っていくのか教えてください。

【山中竹春市長】

はい。あのー、一つは、市民の皆様と真摯に対話を重ねていく。また、市会の皆様とも真摯に対話を重ねていく。さらに市の職員の方々、あのー、私と、市長と、連携をして、えー、やっていくような、あのー、方々ですので、この方々ともきちんと連携をし、まあ、こういった理解を得られるように努める。いろいろなですね、えー、期待が、おられるわけですけども、この方々の、おー、理解を得るという、丁寧なプロセスを欠かさないようにしたいと考えています。

【神奈川新聞 サトウ記者】

神奈川新聞のサトウです。あのー、コロナ対策について、お聞きします。コロナ対策ですと、あのー、だいたい権限などは県の方にありまして、自治体である横浜市としてはできることは限られてくると思うんですが、どのようなことに取り組むかの具体案と、県との連携も重要になると思うんですが、そのへんの、あの、お考えをお聞かせください。

【山中竹春市長】

ありがとうございます。あのー、県との連携に関してはですね、えー、まあ、いろいろな情報を、おー、頂いております。まあ、県との連携が十分であるとか、あるいは不十分であるとか。まあ、そういった様々な情報を、まあ、横浜市の外にいる立場で、あのー、経験をしておりましたが、あー、是非ですね、えー、正しい情報の把握に努める。また、県との連携は欠かせませんので、えー、非効率なことが起こらないよう連携を進めて参りたいと考えています。具体的なことに関しては、あのー、これから協議してまいります。

【神奈川新聞 サトウ記者】

基礎自治体である横浜市として、どういうことをしていくかというところについては、いかがでしょうか。

【山中竹春市長】

あのー、県ともですね、連携をする上で、県がやっていることを、おー、横浜市がやるとか、あるいはその逆とか。そういった非効率なことは無くすべきだと思いますので、そういった、いま、緊急事態ですので、災害医療の状態に入ってきてますので、是非ですね、一刻も早く、効率的な施策を展開できるような、あー、調整をして参ります。

【神奈川新聞 サトウ記者】

選挙期間中に24時間のワクチン接種体制を掲げられたと思うんですけど、それについてすぐに取り組みたいだとか、あのー、ありますか?

【山中竹春市長】

あのー、接種体制の加速化をしていく上で、集団接種の方法をどう弾力的に行っていくか。この点に関して、えー、一案として24時間の接種体制。まあ、こういった案も、おー、お出し頂き、(すぐに言い間違いに気づいて)あ・・、出させて頂きましたので、えー、まあ、こういった可能性に関して検討して参りたいと考えております。

(山中市長、KF94マスクをずらして、演台のコップの水を飲む)

【日経新聞 イザワ記者】

データサイエンスの専門家の方でいらっしゃるということですけども、これまでのどのような経験をどう、例えばコロナ対策などに活かしていけるでしょうか。

【山中竹春市長】

はい。ありがとうございます。データを分析する、解析する、ということころがデータサイエンスというふうに、あのー、思われるんですが、もちろんそれもデータサイエンスの一部ではあると思うんですが、やはりですね、問題を解決するために、どういうデータが必要なのか、そういったところの経緯から始めていく。そういったことが必要だと思います。例えば、えー、コロナのコンテキストで言うと、例えば区ごとにどういう状態になっているのかとか、そういったことに関して、まあ、データはあるのかもしれないですけども、まあ、具体的にオープンデータとして、あるいは使えるような形で、データとして整理されていないところもあると思うんです。あるいは可視化、見える化ですよね。そういった見える化もですね、十分にすることによって、やはり数字の羅列だけでは分からないことも可視化をすることによって見えてくることもありますから、そういったことをですね、積極的に行なっていきたいと考えております。

【日経新聞 イザワ記者】

そうしますと、そういった分析は専門の部隊がやることであって、市長がすることは意思決定なんじゃないかという疑問があるんですが、そうしたデータ分析の部署をつくるとか、そういった体制面について何か計画はあるんですか。

【山中竹春市長】

ありがとうございます。職員の意識を、そういう、醸成というのがまず必要だと思います。あのー、そういったデータサイエンスと言っても、けっこう広いですので。やはり専門性が必要な部分と、ジェネラリストとしてやっていく部分と、まあ、分かれるところもあると思うんですよね。そうしたところについては、うまく役割分担をしながら、あー、進めていきたいと考えています。

【日経新聞 イザワ記者】

重ねてですけど、そうしますと今の市役所の枠組みの中で実施されていくということ?

【山中竹春市長】

それに関しては検討して参ります。今後、そうしたデータサイエンス、データ活用の体系について、どのように進めていくか。適切な体制を検討して参りたいと考えています。

(山中市長、KF94マスクをずらして、演台のコップの水を飲む)

***

冒頭の約18分間の文字起こしは以上です。

残りの約18分間は、明日以降に配信予定のニュースレターで公開します。私の気力と体力に依存するので、次の配信日時を明確にアナウンス出来ないのは申し訳ないですが、ご理解頂けると幸いです。

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2021年8月30日 犬飼淳

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