【衆院選2024】若者心理を悪用した白票キャンペーンの記録

衆議院選挙(10月27日投開票)が迫る中、テレビを中心に活発化する白票を推奨するプロパガンダ。特に悪質な報道3件に基づいて主張を7要素に分解し、どのような日本人心理・若者心理を利用したのか、本当の効果は何なのかを明らかにします。
犬飼淳 2024.10.24
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*目前に迫る衆院選の投票行動に影響するため、冒頭(白票を投じることの本当の意味)は誰でも読めるように公開します

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この記事を書いた理由

  • ここ数年、選挙前になると「白票で現状の政治への抗議の意思を示せる」という不正確な主張(いわゆる「白票キャンペーン」)が活発化してきた

  • 今回の衆院選でも公示直後からテレビ局を中心に白票キャンペーンの一環と見られる報道を複数確認でき、投票行動への悪影響が懸念される

この記事(冒頭)で理解できること

  • 白票キャンペーンの本当の効果

この記事(本編)で理解できること

  • 白票キャンペーンを構成する主張7点の「虚構」と「現実」のギャップ

  • 白票キャンペーンが巧妙に利用した、現代の日本人心理・若者心理3点

  • 白票キャンペーンに加担した報道3件の詐術

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3日後(10月27日)に投開票が迫った衆議院選挙。前月までは解散に慎重姿勢を見せていたはずが、自民党総裁戦で勝利した途端に石破茂新総理は態度を豹変させて衆議院を解散。各自治体は投票所入場整理券(以降「投票券」)の発送作業が間に合わず、投開票数日前にようやく届いた有権者が多いのではないでしょうか。ちなみに筆者のもとに届いたのは、投開票4日前(10月23日)。当然ながら、ここまでギリギリに届いたのは初めての経験です。投票券が届いた段階で初めて 選挙を本格的に意識するような、日常生活で精一杯の有権者は「気付いたら選挙は終わっていた」という事態になりかねないことが懸念されます。

*ただし、仮に当日まで投票券が届かなくても、本人確認さえできれば手ぶらで投票は可能

さらに、同じく前月に立憲民主党代表に就いた野田佳彦氏は総理在任中(2012年)に消費増税を決めた張本人である上に、安全保障政策(憲法改正)やジェンダー・外国人差別などで自民党と近い価値観を度々示し、いわゆる野党支持者からは不人気な人物。野党第一党と与党の違いが曖昧になり、仮に政権交代が起きても本当に国民の暮らしが改善するかは分からない、八方塞がりの状況となりました。

ただでさえ無党派層が多い日本でこれだけの悪条件が重なれば、「そもそも積極的に支持する政党や政治家がいるわけでもないのにこんなに振り回されて、もう誰にも投票したくない!」と考える有権者が増えても不思議ではありません。そして、まるでそのような有権者(特に選挙経験が少ない若者)をターゲットにしたかのように、一部のメディアや著名人が「白票で現状の政治に対する不満を意思表示できる」という主張(いわゆる「白票キャンペーン」)を広めています。

しかし、結論から言えば、このキャンペーンは認識誤りやミスリードによってつくり上げた「虚像」でしかありません。白票が増えることで得られる本当の効果は、現状の自公政権の存続をアシストすることだけです。

*理由は、下記スライドの右側を参照

©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明

©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明

現状(賃金・税金・教育などあらゆる日常生活)に不満があるならば、鼻をつまんででも誰かに投票しなければ何も変わらないのです。それでも「誰に投票すれば良いか分からない!」という方は、参考までに筆者の判断基準をご覧下さい。

今回のニュースレターでは、この白票キャンペーンの正体を様々な角度から検証します。具体的には、特に悪質な報道3件に基づいて主張を7要素に分解。現代の日本人心理・若者心理に付け込んでどのように詐術を用いたのかを視覚的・直感的に明らかにします。

©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明

©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明

©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明

©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明

本編の目次

  • キャンペーンがつくり上げた虚構

  • 虚構と現実のギャップ

  • 報道3件が用いた詐術

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