【衆院選2024】白票キャンペーンによる当落逆転検証
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この記事を書いた理由
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今回の衆院選では公示直後から一部メディアが「白票で現状の政治への抗議の意思を示せる」という不正確な主張(いわゆる「白票キャンペーン」)を繰り返し、投票行動への悪影響が懸念されていた
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現に、白票キャンペーンが当落を逆転させた可能性が高い接戦区を多数確認でき、選挙結果を歪めた可能性が高い
この記事で理解できること
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直近3回(2017年、2021年、2024年)の衆院選での無効票率(都道府県別)の変化
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白票キャンペーンによって当落が逆転した可能性がある17小選挙区
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比例復活への影響も加味して、本来は落選なのに当選した可能性がある候補17名、本来は当選なのに落選した可能性がある候補17名
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2017年衆院選との比較から見える、白票キャンペーンの別の側面
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2024年衆院選が証明した、白票による抗議の有効性の真偽
今回の衆議院選挙(2024年10月27日投開票)では、与党(自民・公明)の獲得議席は215にとどまり、目標としていた過半数(233)に届かない結果に終わりました。選挙前から実に64議席(自民:56減、公明:8減)も減らし、久々の与党大敗でした。
*上記は、自民党の公認を得られず無所属で出馬した裏金議員は含まない数字
与野党の得票が拮抗したことによって、小選挙区では当選候補と落選候補の得票差が数百~数千票以内の「接戦区」も増加。この接戦区をめぐっては、前回お伝えした「白票キャンペーン」に関連して、大きな懸念があります。白票キャンペーンは「白票で現状の政治への抗議の意思を示せる」という趣旨でしたから、本来は野党候補に投票されるはずだった票が無効票に変わってしまった可能性があるのです。
*白票キャンペーンの詳細は投開票3日前(2024年10月24日)に配信済みの以下ニュースレター参照
つまり、与党候補が野党候補に勝利した小選挙区で「上位2名の得票差」を「無効票」が上回っている場合、白票キャンペーンが当落を逆転させた疑いがあります。接戦では必然的に惜敗率は非常に高くなるため、(比例重複を許されなかった裏金議員を除いて)本人は小選挙区で落選しても比例復活したでしょう。しかし、野党から見れば使う必要の無かった比例1枠を無駄に使わされたことになり、本来は比例復活できるはずだった候補が落選したことを意味します。逆に与党から見ると比例1枠を温存でき、本来は比例復活できないはずだった候補が当選したことを意味します。
この疑いに基づいて、各都道府県の選挙管理委員会が公表した無効票を徹底的に調べたところ、当落が逆転した可能性がある小選挙区が複数見つかりました。
*該当する小選挙区の数は、前提を厳しく設定した場合は5、前提を緩く設定した場合は17
そこで今回のニュースレターでは、白票キャンペーンが今回の衆院選結果をどのように歪めたのかを検証します。具体的には無効票の増減に着目して、小選挙区の当落逆転を判断。比例復活への影響も含めてシミュレーションします。
©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明
©️2024 Jun Inukai *詳細は本編で説明
本編の目次
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無効票増加の実態
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当落逆転のシミュレーション
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参考:2017年衆院選との比較から見える、別の側面
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参考:白票による抗議の有効性の真偽
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