【独自】防衛省の世論工作研究に対する岸田総理 見解

12月9日に共同通信が報道して、大きな衝撃を与えた防衛省による世論工作研究。翌10日の首相会見に参加した筆者が会見参加をきっかけに確認した、岸田総理の最新見解を報告します。
犬飼淳 2022.12.12
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12月9日、耳を疑うようなスクープ記事を共同通信が報道しました。

防衛省がAIを活用してSNSにおける世論工作の研究に着手したという報道で、信じ難い研究内容が書かれていました。

  • インターネットで影響力がある「インフルエンサー」が、無意識のうちに同省に有利な情報を発信するように仕向ける

  • 防衛政策への支持を広げたり、有事で特定国への敵対心を醸成、国民の反戦・厭戦の機運を払拭したりするネット空間でのトレンドづくりを目標とする

当然ながら政治家・研究者などの著名人が一斉に疑問や反対の声をあげ、そのどれもが瞬く間に数千件〜1万件近くのリツイートとなり、国民の関心の高さを表していました。

山添 拓
@pioneertaku84
防衛省が公然と世論工作を研究していくという。
「中国やロシアなどは「情報戦」に活発に取り組む。防衛省は、日本もこの分野の能力獲得が必要だと判断した」ともある。大軍拡と一体に、他国への攻撃を可能にし、国内では世論操作、おそろしい国をつくろうというのか。
nordot.app/97391755233414…
防衛省、世論工作の研究に着手 AI活用、SNSで誘導 | 共同通信 防衛省が人工知能(AI)技術を使い、交流サイト(SNS)で国内世論を誘導する工作の研究に着手したこと... nordot.app
2022/12/09 22:59
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山崎 雅弘
@mas__yamazaki
しかしこれ、読めば読むほど先の戦時中の「思想戦」そのまんまじゃないか。

「防衛省が国内世論を誘導する工作の研究」「防衛政策への支持を広げ」「特定国への敵対心を醸成」「国民の反戦・厭戦の機運を払拭」。異様としか言えない。ぜひ『歴史戦と思想戦』を一読されたし。47news.jp/8673315.html
防衛省、世論工作の研究に着手 AI活用、SNSで誘導  防衛省が人工知能(AI)技術を使い、交流サイト(SNS)で国内世論を誘導する工作の研究に着手したことが9日、複数の政府 www.47news.jp
2022/12/09 23:12
4645Retweet 9518Likes
***

奇しくも翌10日、岸田文雄総理は首相会見を実施。筆者は運良く抽選に当たり、参加を果たしました。しかし、指名された全13名の記者たちは、8名が防衛・外交に関する質問をしながら当日に防衛関連でダントツの関心を国民が寄せていた世論工作研究に関する質問はゼロ

*記事を出した共同通信は参加していたが指名されず。他社はスクープ記事を出した共同通信に遠慮して質問を見送った可能性はあり

©️2022 Jun Inukai

©️2022 Jun Inukai

会見終了後、この事実を筆者が報告したツイートにも大きな反響(大半は国民の関心事とは無関係な質問を優先する記者クラブへの疑問)が寄せられました。

犬飼淳
@jun21101016
本日の #首相会見 に参加しましたが、私は指名されないまま終了。質問を許された記者は13名。

約4名が防衛費や防衛力強化に関連した質問をした一方で、今日最大の注目を集める「防衛省による世論工作研究」に言及した質問は、なんとゼロでした。
*記事を出した共同通信は指名されず
2022/12/10 20:45
2397Retweet 5155Likes

筆者は残念ながら最後まで指名されなかったものの、メールによる事後質問は1問だけ許可されたため、本件の総理の見解を質問しました。そして、つい先ほど(12月12日 13時22分) 官邸報道室を通じて総理の本件(防衛省による世論工作研究)の見解を入手。

現時点で本件の防衛省としての見解は表明されているものの、総理としての見解は明かされていないため、今回のニュースレターでは取り急ぎ内容をご紹介します。

*国民の関心が非常に高いテーマのため、公開120時間後(12月17日16時)から無料読者にも公開しました。メールアドレスを登録すれば無料で全て読めるので、お気軽にご登録ください。


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