【独自】デモ弾圧を予感させる新宿駅東南口広場看板(2)明らかになった設置プロセスと狙い
このニュースレターはフリー記者の犬飼が「大手メディアが報じない読み応えのある検証記事」を月に3本以上(目安)配信します。皆さんの生活に影響する政策や報道の複雑な問題点を、視覚的に理解できるように工夫したスライドを中心に解説しています。
サポートメンバー登録によって運営されており、利害関係に縛られず取材・検証を日々行っており、総理大臣記者会見にも出席しております。サポートメンバー登録(月額600円〜、いつでも解約可)いただくと、以下の特典を得られます。
300本超の有料記事を過去配信も含めて全て購読できる
今後扱ってほしいテーマをスレッドで要望できる
サポートメンバーのおかげで私は継続しての運営が可能になり、より多くの報じられることのない事実を検証することができます。応援いただける方はぜひご登録をお願いいたします。
*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツは「概要」を参照ください
この記事を書いた理由
デモや街宣への参加人数は民意の大きさを示す重要な指標だが、日本には大人数が集まれる広場が限られるため民意を示しにくい
さらに、かねてより問題視されていた警察による露骨な妨害が悪質化しており、平和的デモの開催自体が脅かされている
この記事で理解できること
新宿駅東南口広場に設置されたデモ弾圧を予感させる不穏な看板は、誰が、なぜ、どのように設置を進めたのか
今年3月以降、アメリカ・イスラエルのイラン侵攻に便乗して憲法改正を始め軍事化の姿勢を強める高市政権に対して、全国各地で改憲反対・戦争反対・反高市政権を趣旨とする抗議デモがかつてない盛り上がりを見せています。しかし、ただでさえ日本の都心部には大規模デモを開催できる公共の広場が少ない上に、警察は平和的デモをむしろ妨害する対応(いわゆる「過剰警備」)を連発。そのため一般市民が様々な知恵と工夫(駅前でデモのパブリックビューイング、交差点を横断しながらプラカードを掲示 等)で対抗している状況です。そんな中、新宿駅東南口広場は乗降客数世界トップの新宿駅の目の前という好立地でありながら千人以上が集まれるほど広さは十分。これまで街宣やデモで重宝されてきました。
また、最近では反差別を全面に打ち出す有志団体「路上哲学読書会」(通称:路哲)が頻繁に活動する場所でもあります。ところが、下記写真の通り今年6月10日に突如としてデモ弾圧を予感させる不穏な文言が明記された看板がこの広場に設置され、大きな波紋を呼びました。

新宿駅東南口広場 看板 *2026年6月13日 筆者撮影 *木の反対側にも同一の看板が設置されており、超至近距離にわざわざ2枚も設置したことから判断して行政機関の意思はかなり強く見える
2段落目で例示されている通行の妨げは指摘自体はもっともなため従来以上に主催者や参加者が配慮すれば済む話ですが、3段落目に非常に不可解な内容が記載されています。それは、大声や大音量を出す行為も迷惑行為としてわざわざ例示していること。しかし、デモではシュプレヒコールや音楽を用いた表現は付き物。これではいくら安全に配慮しても「大きな音を出した」という理由で迷惑行為と判断されて警察が不当介入する事態が強く危惧されます。ちなみに土地勘が無い方のために補足すると、そもそも新宿は渋谷と並んで日本で一二を争うほど騒がしい繁華街。その中でも東南口広場は新宿駅周辺で最も騒がしい東口(アルタ前や歌舞伎町方面のエリア)に近いため、街頭モニターや広告宣伝車の音が鳴り響いている時間帯が多く、付近には路上ライブを行うストリートミュージシャンの姿も目立ち、閑静とは程遠い場所です。
騒がしさが特色と言えるような街で、何か問題が起きたという話は特に聞かないにもかかわらず、音出しすらも禁じたように見えるこの看板はかなり異様です。もっとハッキリ言えば、憲法21条で保障された集会の自由を侵害しているように見えます。
そこで筆者は設置の経緯や根拠を明らかにするため、設置した主な行政機関に対して6月15日付で開示請求。結果、新宿区からは7月29日に行政文書62枚(18件)を入手。幸い黒塗りは最小限だった上に主管部門の責任者と会話もできたため、本件の経緯について非常に多くのことが新たに分かりました。筆者の開示請求に関する最近の記事では残念ながら隠蔽工作(黒塗り、不存在、責任者の雲隠れ)ばかりが目立ちましたが、久々に大きな成果を得られた開示請求と言えます。今回のニュースレターでは、新宿区の開示文書や主管部門責任者との会話から明らかになった詳細を整理してお伝えします。

開示文書の一部 *内部検討資料では職員が密かに撮影した写真(参加者の顔がハッキリと分かるほど至近距離から撮影していたケースも多数)に基づいて数多くのデモの実態報告がなされていた。黒塗りは開示請求に当たって処置されただけで、内部検討時は顔がハッキリと分かる状態で資料として用いられていた
本編の目次
新宿駅東南口広場の特殊性 ~国と区による複雑な管理区分、憲法で保障された集会の自由の考え方~
設置を主導したのは誰か ~主管は新宿区の一部門~
なぜ設置検討が突如始まったのか ~1本のメールを発端に急ピッチで進行~
設置の本当の狙いは何か ~憲法の壁を破ろうとする意図を内部検討資料が示唆~
今後のデモ主催者はどのように弾圧に対抗すべきか
*今回は完全独自の取材に基づいており、続きはサポートメンバー限定で公開します。一定期間経過後も無料読者には公開されません。
*サポートメンバー登録(月額600円~、解約はいつでも可)すると、今後も継続して発信予定のデモ関連を含む全ての記事をいち早く読むことができます。さらに、過去の配信分も含めて有料コンテンツが全て閲覧できます。
*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツは「概要」を参照ください
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績