緑だけでなく人命まで喪失させる、神宮外苑樹木伐採の計画不備
*すでに樹木伐採・移植工事が開始され、緊急性・公共性が高いと判断したため、公開直後から無料読者にも全文を公開します
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この記事を書いた理由
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2024年10月28日についに神宮外苑の樹木伐採が開始したが、問題点を指摘し続けた日本イコモスへの回答を拒んだまま、あえて衆院選に重ねて工事を開始した事実が示す通り、事業者の伐採計画には多くの問題がある
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事業者は形式的な「樹木本数」増加を強調して計画改善をアピールしているが、肝心の「緑の質」は検討すらされておらず、質は確実に低下する
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さらに、形式的な樹木本数増加に関連して、大人数の死亡事故発生の恐れが高い殺人的な設計箇所すら確認できる
この記事で理解できること
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2024年10月に開始した樹木伐採に関する主な問題15点
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問題を通して露呈した計画の不備
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計画不備を隠すために事業者が用いた詐術
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樹木伐採による被害は緑の減少・質低下にとどまらず、文化財・人命の喪失にまで及ぶこと
本ニュースレターで1年半にわたって継続的に10回以上も取り上げてきた神宮外再開発。先月(10月28日)に樹木の伐採・移植がついに開始しました。
*伐採開始を受けて緊急開催されたフィールドワーク・集会の抜粋映像は以下YouTubeで視聴可
こうした反対活動の高まりもあって既に当初予定より約1年の遅れが生じており、その間に事業者は計画を見直し。その見直した計画が先月(10月)に東京都や新宿区に立て続けに認可されたことで伐採が開始したため、一般的には「計画は改善された」と認識されていることでしょう。
しかし、残念ながら実態は全く異なります。事業者は形式的な「樹木本数」増加を強調して計画改善をアピールしていますが、本質的な計画内容はほとんど改善されていません。むしろ見直しによって計画に更なる無理が新たに生じた面すらあります。事業者はこうした問題を幾つかの詐術によって誤魔化し、残念ながら東京都・新宿区の認可プロセスも形骸化しているため、伐採・移植を強行できたに過ぎないのです。
そこで今回のニュースレターでは、先月(2024年10月)に開始した樹木伐採が抱える問題の全体像について、樹木に関する専門知識が無い方にも理解できる範囲で、広く浅くお伝えします。
*再開発全体の問題についてはtheLetter「樹木伐採だけでなく、野球・ラグビーの文化も破壊する神宮外苑再開発の全体像」(2023年4月6日) 参照
*すでに樹木伐採・移植工事が開始され、緊急性・公共性が高いと判断したため、公開直後から無料読者にも全文を公開します。メールアドレス登録のみで無料で全て読めるので、お気軽にご登録ください。
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- 再開発前後の位置関係
- 露呈した計画の不備
- 不備を隠すために用いられた詐術
- 共通 No1~3
- 銀杏並木 No4~7
- 芝生広場 No8~No9
- 新野球場 No10
- 新ラグビー場 No11~14
- 新 歩道橋 No15
- 市民への被害
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