横浜市長選を 「承知してない」はずの逢坂誠二氏は、実際は応援演説で何を語ったか。

横浜市長選挙で立憲民主党が推薦した山中竹春氏の応援演説を行った逢坂誠二氏。演説で何を語ったのかを文字起こしでお届けします。
犬飼淳 2021.11.24
誰でも

こんにちは。犬飼淳です。

2021年11月21日に札幌で開催された立憲代表選 候補者記者会見に私は参加し、候補者4名(泉健太氏、西村智奈美氏、逢坂誠二氏、小川淳也氏)に対して、横浜市長選挙の総括について質問しました。具体的には、「コロナの専門家という真っ赤な嘘と言って差し支えないキャッチフレーズを使ってまで立憲民主党が山中竹春氏を推薦したことに問題があったという認識があるのか」と問い質しました。

本件に積極的に関与していなかった2名(泉氏、西村氏)はそれぞれ「認識を持っていない」「事実関係を把握していない」と回答。逢坂氏は、あえて論点を横浜の行政にすり替えた上で「承知してない」と回答。小川氏は応援演説に入ったことは認めたものの、「個別の市政の課題への言及は避けたい」と回答。

当日のやり取りの詳細は、以下のニュースレターを参照ください。

・・・・しかし、会見後に事実関係を確認したところ、逢坂誠二氏は市長選挙前の8月1日に山中竹春氏本人の目の前で応援演説をしていたことが判明しました。

犬飼淳
@jun21101016
昨日の会見は更問いが許される雰囲気では無かったし、私も記憶が曖昧だったから突っ込まなかったけど、やはり逢坂誠二氏は山中氏の応援演説をしていた。ご丁寧にnoteで自供してる。

それを「承知してない」の一言で済ませるとは、面の皮が厚いですな。恐れ入りました。
note.com/ohsakaseiji/n/…
21年8月2日 その5092『逢坂誠二の徒然日記』(6789)|衆議院議員 逢坂誠二|note 昨日は横浜で、市長選出馬予定の山中竹春さんの応援のため二箇所で街頭に立ちました。 北海道とは暑さの程度が違う中での街頭で note.com
2021/11/22 05:51
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私は小川淳也氏の応援演説は自ら現地参加したため事実であると確信を持っていました。一方、逢坂誠二氏については応援演説をした記憶がおぼろげにあったものの、本人があまりにもハッキリと「承知してない」と断言したため、私の記憶違いであったのかとすっかり騙されてしまいました・・。

そこで、今回のニュースレターでは、横浜市長選挙を「承知してない」はずの逢坂誠二氏が実際は応援演説で何を語ったのかを文字起こしします。

逢坂誠二氏の応援演説 概要

  • 2021年8月1日 日吉駅前

  • 証拠写真を含む詳細は立憲民主党ウェブサイトで公開中

  • 映像は、同席した中谷一馬議員のYouTubeで公開中。逢坂誠二氏の演説は動画の30分0秒~39分40秒の10分弱。

  • 応援演説翌日に本人のnoteでも山中竹春候補を紹介

表記の注意事項

  • 山中竹春候補に言及している約6分間の発言をそのまま書き起こす

  • 太字は筆者が重要と判断した箇所

  • 用語解説や背景知識が必要な場合は * で補足説明する

  • 現場の様子は適宜( )で補足説明する

***

文字起こし

(日吉駅前の街宣車の上で逢坂誠二氏は演説を開始。後ろには、山中竹春候補、演説場所である日吉駅を含む神奈川7区を地盤とする中谷一馬衆議院議員も立っている。逢坂誠二氏は中谷一馬議員の国会での働きぶりの紹介、カジノ問題への言及などを4分間ほど話した後、徐々に山中竹春候補に言及し始める。)

コロナ感染、どんどんどんどん感染者が増えています。なんでこんな状態になっているのか。実はこれ、原因明白なんです。それはですね、専門家がどんどんどんどん指摘をして、パラ・オリンピックを開いたら8月には感染者が急増するぞ、8月の中旬にはもう5000人になるぞ、こういう指摘を専門家がデータに基づいて指摘をしているにもかかわらず、菅総理はその専門家の声に耳を貸そうとはしないわけであります。これではですね、感染者が増えるのは当たり前なんです。

政策は、最後、政治家が判断します。しかし、その判断の根拠となる根っこの部分。それは事実、データ、科学的根拠。こういうものが判断の根拠になるわけですよ。今の菅さんを見ているとですね、そういったところに全く耳を貸さない。自分の都合、自分の思い、そのことだけでやっている。これでは、政治の判断はうまくできないんですね。

今回、山中竹春さん、市長選挙に出ようと決意をされたと、私はものすごい大きな決断だと思います。山中さんがやってきたのはまさにデータに基づいて物事を判断するってことなんです。データがきちんと揃っていること。そうして政策の判断の裏付けになる。こういう人を政治家にしなければいけない。私はそう思っております。

皆さん是非、山中さん、皆さんのお力を貸して頂きたい。そのことをお願い申し上げさせて頂きます。よろしくお願い致します。

(逢坂誠二氏、聴衆に向かって頭を下げる。後ろに控えている山中竹春氏、中谷一馬氏も同様にタイミングを合わせて一礼する。聴衆からは自然と拍手が沸き起こる)

あとですねー、私が今日、北海道から来てですね、あえてここでマイクを握っている、もう一つの理由があるんです。それは首長選挙。首長という存在の重要さなんです。実は、どんな首長を選ぶかによって、その地域の浮き沈み。これが決まるんですよ。いや、そんなの当たり前だ。皆さん、思うかもしれない。それには理由があるんです。

それはなぜか。一つ、首長はですね、予算を提出する権限がある。皆さんの税金をどう使うかっていうことを議会に提出する権限がある。そして、首長さんはその予算を使う権限がある。使う権限がある。さらに、首長さんは許可を出したり、許可を出さなかったり、認可権を持っている。さらに、人事権もある。実は一介のクビチョウ、首長というのは、絶対的な権力者なんです。絶対的な権力者。その権力者を選ぶのが市長選なんですよ。皆さんの生活の大きな部分を委ねる。それが実は市長選の本質なんです。国会議員も重要ですけど、今言った権限。予算提出権、予算執行権、許認可権、人事権。残念ながら中谷さんと私は持ってないんです。市長だけがこれを持っているんですよ。だからこそ、ちゃんとした市長を選ばなければいけないということであります。

よくよく選挙の時は、この人は本物なのかな、そうじゃないのかな、ということを見極めなければいけない。声が大きいとか、大きな組織がついているとか、そういうことで市長を選んでしまうと、私は道を誤るという風に思っています。

山中竹春さん、この方ですね、大学を卒業して、私は文化系の大学を卒業していると思っていたら、社会の必要に気がついて医療や福祉、そういうものにしっかりとこの必要性があるんだということが分かって、横浜市立大学医学部の先生になって今日まで来ているわけです。

*山中竹春氏が横浜市立大学医学部教授であったことは事実だが、その前に医療や福祉の分野で経験を積んだ事実はない。従って、逢坂氏の主張は不正確。

しかも、医学部の教授と言えば社会的地位、それは相当なものです。しかし、今回それを投げ打ってでも、市民のために働こうと決意をされたわけですから是非、みなさん、山中竹春さんに大きな声援を送って頂きたい。そう思います。皆さん、いかがですか?

(逢坂誠二氏は左手人差し指で前方を力強く指差し、聴衆から拍手が沸き起こる)

最後に、改めてのお願いを申し上げますけども、今回、8月22日、市長選挙が終わった後、今度は中谷一馬さんの選挙、これが待ち受けています。

(後ろに控えている中谷一馬氏、一礼する)

冒頭にお話をした通り、是非みなさん、中谷一馬を再び国政に送って頂く。そのこともお願い申し上げ、私、逢坂誠二からの応援とさせて頂きます。皆さん、よろしくお願い致します。ありがとうございます。

(逢坂誠二氏、深く一礼して演説を終了する。逢坂氏は後ろを振り返って、後方に控えていた中谷一馬氏と山中竹春氏とグータッチしながら、後ろに下がる。続いて、山中竹春候補が演説を始める)

***

11月21日に横浜市長選挙の候補者擁立の問題について「承知してない」と言ってのけた逢坂誠二氏。その逢坂氏が約3ヶ月半前に当たる8月1日に山中竹春候補の目の前で行っていた応援演説の文字起こしは以上になります。

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2021年11月24日 犬飼淳

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