【独自】都知事選出馬要請は小池氏の自作自演(1)〜中心を担った首長が判明〜
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この記事を書いた理由
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都内52首長が現職・小池百合子氏に東京都知事選出馬を要請したが、52自治体には同氏を支持しない住民もいるため、首長の勝手な要請に疑問・抗議の声が沸き起こっている
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一部の首長は「発端は小池氏からの応援依頼」と証言しており、「都内首長からの出馬要請」は自作自演の疑いが浮上している
この記事で理解できること
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出馬要請について瑞穂町が初めて公に開示した文書15枚の内容
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出馬要請について調布市が初めて公に開示した文書48枚の内容
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他首長に出馬要請を呼びかけたとされる3首長(新宿区長、調布市長、瑞穂町長)の中で、主導して動いたのは誰か
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小池氏は「各首長から出馬要請を受けた側」と「各首長に応援を打診した側」のどちらか。最初の働きかけはいつだったのか
5月28日、東京都内の市区町村の全62首長の約8割に当たる52名が現職の小池百合子氏に出馬を要請。具体的には、代表3名の首長(新宿区 吉住健一区長、調布市 長友貴樹市長、瑞穂町 杉浦裕之町長)が都庁で小池氏と直接面会して出馬を要請。さらに、都民ファーストや公明党も同日に同様の出馬要請。
その直後から、首長が地元住民の意向を無視して勝手に特定候補者に出馬要請することの問題は無視したまま、この件を無批判に報じる報道が相次ぎました。
*問題視する報道も一部あったものの少数派
結果、あたかも都内の大半の首長(≒自治体)や政党が小池氏の出馬・再選を望んでいるかのような空気を醸成。現に、昨日(6月12日)ついに出馬を表明した小池百合子氏は出馬理由として「多くの方々からの要請も踏まえ」と発言。本人としても52首長からの要請を出馬の大義名分として最大限活用しています。
筆者は直近1年半以上にわたって都政の問題(英語スピーキングテスト、神宮外苑再開発等)を継続的に注視してきたこともあり、この件を非常に問題視していました。そこで、要請翌日に当たる5月29日、本件の実態解明の鍵を握る4自治体(東京都、新宿区、調布市、瑞穂町)に直ちに開示請求。具体的には、以下3点が明らかになる内容を請求対象に指定しました。
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小池氏からどのような働きかけがあったのか
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3自治体(新宿区、調布市、瑞穂町)の首長はどのように52首長からの出馬要請を取りまとめたのか
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都民ファーストや公明と同日(5月28日)に出馬要請を行う段取りは誰がどのように整えたのか
*実際の請求内容の文言は本編で説明
そして、奇しくも小池氏出馬表明と同じ昨日(6月12日)、瑞穂町(15枚)と調布市(48枚)から開示文書を相次いで入手。少しでも早く入手するため現地訪問して交付を受けたところ、ありがたいことに両自治体ともに本件の担当職員同席のもとで交付を受けられたため様々な疑問点を直接確認でき、全貌が徐々に見えてきました。請求内容に対して開示された文書は限定的ではあったものの、特に以下3点はかなり明確になりました。
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3首長(新宿区長、調布市長、瑞穂町長)の中で、主導して動いていたのは誰か
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小池氏は「各首長から出馬要請を受けた側」と「各首長に応援を打診した側」のどちらなのか
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最初の働きかけはいつだったのか
さらに、意外なことに両自治体ともに出馬要請に関する文書開示は筆者が初めてと判明。 *昨日(6月12日)時点で両自治体の担当職員に直接確認
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瑞穂町:筆者以外からの出馬要請に関する開示請求は皆無と判明
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調布市:筆者以外からの出馬要請に関する開示請求の有無は明言を避けられたものの、文書開示は筆者が初めてと判明
新聞・テレビを始めとする他メディアは開示請求以外のアプローチ(首長本人への取材等)に重点を置いている可能性もありますが、本件に関する開示請求の動きが非常に鈍いことは確実な模様です。こうした状況を踏まえて、本ニュースレターでは速報性を重視して、現時点で筆者が把握した内容を全てお伝えします。
調布市の開示文書(全48枚)の1枚 *メール本文に小池氏の立ち位置が明確に記載。詳細は本編で説明
本編の目次
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瑞穂町の開示文書(重要ファイルが開示対象から漏れた理由、日程調整を秘書が把握していない理由)
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調布市の開示文書(ようやく開示された重要ファイル、取りまとめの中心を担った自治体が判明、先に打診したのはどちらなのかがメール本文に明記)
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