【訂正とお詫び】「横浜市が私の抗議音声の一部を”意図的”に消去した」は私の誤解でした。

2021年10月13日の横浜市長記者会見で「横浜市が私の抗議音声の一部を”意図的”に消去した」という私自身の情報発信の一部を訂正させて頂きます。
犬飼淳
2021.11.10
誰でも

こんにちは。犬飼淳です。

今回はいつものニュースレターとは異なり、私の情報発信の一部が不正確である可能性が出てきたため、謹んで内容を訂正させて頂きたいと思います。

私は2021年10月13日の横浜市長記者会見で1時間弱にわたって実質的に指名拒否され、終了直前に自ら大声で抗議しました。その抗議音声の一部(以下の文字起こしの太字部分)が公式映像から消去(もしくは聞こえないほど音量が小さい)されていたことを受けて、「横浜市が私の抗議音声の一部を”意図的”に消去した」という情報発信を繰り返してきました。が、それは私の誤解であったと考えを改めるに至りました。

***

<参考:抗議場面(10月13日 記者会見)の文字起こし> 

*最後の質問者として指名された13番目のフリー 麻生記者の質疑が終了する

【司会】(会見終了を告げる意味で)ありがとうございました!

【犬飼】すいません!!! おかしいと思うんですけど! 私、ずっと挙手していたけど一度も指名してもらえないじゃないですか! 私しか挙手してなくても!

【市長】(犬飼の方向を向いて、手を向けながら)だったら、どうぞ。

【犬飼】ありがとうございます。

***

訂正内容

訂正前後の主な差異は太字で記載します。

<訂正前>

2021年10月13日の横浜市長記者会見で横浜市は公式記録である録画映像から犬飼の抗議音声の一部「私しか挙手してなくても!」を意図的に消去した。

<訂正後>

2021年10月13日の横浜市長記者会見で横浜市は公式記録である録画映像に犬飼の抗議音声の一部「私しか挙手してなくても!」は聞き取れないほど小さな音量でしか記録されていない。だが、それは全くの偶然であり、横浜市に音声を消去する意図は無かったと考えるのが自然である。

***

訂正に至った経緯

問題の会見から約1ヶ月弱が経過した2021年11月9日の横浜市長記者会見に参加した後、私一人だけが横浜市の職員(会見を運営する政策局秘書部 秘書課 報道担当に所属する2名)に呼び止められ、「15分程度、個別に話をさせてほしい」と依頼されました。

呼びかけに応じて連れて行かれた別室にて、私に対して2点の要望が伝えられました。

*2点目の要望は今回の訂正と直接関係がないため説明は割愛します。私としても妥当性は理解できる要望内容だったため、「可能な限り、2点目の要望にも応じる」とその場で返答したことは記しておきます。

<横浜市職員から私への要望>

「2021年10月13日の横浜市長記者会見の録画映像から犬飼の抗議音声の一部を横浜市が”意図的”に消去した」というのは誤解のため、訂正してほしい。

<横浜市職員の主な主張>

・市長記者会見の生中継映像、録画映像ともに撮影・録音・編集は外部業者に委託しており、横浜市職員が音声の一部を消去するように依頼することはない。

・確かに抗議音声の一部「私しか挙手してなくても!」は録画映像ではほとんど聞こえないほど音量が小さいが、直前にマイクがブチっと切れる音が入っていることから判断して、犬飼が自ら誤って自席のマイクをオフにした可能性が高いと考えている。

<その場で犬飼が返答した内容>

抗議中に自らマイクをオフにした記憶は全く無いが、横浜市が「意図的」に音声を消去したとは確かに言い切れないため、「横浜市が意図的に音声を消去した」ことを前提にした私の情報発信は全面的に改める。具体的には、Youtube動画の削除、関連するツイートやニュースレターの訂正、など。

<犬飼が帰宅後に改めて考え直して辿り着いた結論>

まず、今回の要望時に職員は2人とも私に名刺を渡しており、身元をハッキリと明かしてまで真っ赤な嘘をつくとは考えにくいため、「意図的な抗議音声の消去はしていない」という主張の信憑性はかなり高いと直感的に感じていました。

ただ、私が全力で大声で抗議している最中に自席のマイクを自らオフにすることは現実的に考えてあり得ないので、職員の推測(=犬飼が自らマイクをオフにした)は誤りである可能性が高いとも考えていました。

そして、重要な点を思い出します。

私は抗議を始める前、司会者の声をかき消すことができるレベルの大声を出すつもりでした。司会者が会見終了を宣言し終えてしまうと中継映像が終了される可能性が非常に高いため。だから、音割れして声が聞き取りづらくなることを防ぐために自席のマイクはあえて切った状態のまま抗議を始めたはずだ・・、と。

では、「私の抗議音声を途中まで拾っていたのは どのマイクだったのか?」と考えながら、改めて映像と音声を確認したところ、以下の可能性に思い当たりました。

実は、横浜市の公式映像において私の抗議音声を拾っていたのは「司会者席のバウンダリマイク」だったのではないか。

その可能性を考えた上で、映像と音声を確認してみると、以下3つのタイミングがほぼ一致していました。

(1)司会者(佐藤部長)が手元でマイクのスイッチを切るような動きをしたタイミング

(2)「ブチッ」というマイクが切れる音がしたタイミング

(3)私の音声が急に小さくなるタイミング(「私しか挙手してなくても!」発言の直前)

この推測に従って、流れをざっくりと整理すると以下のようになります。

***

司会者が自席のマイクをオンにした状態で「ありがとうございました!」と会見終了を宣言。

その終了宣言にかぶせる形で、犬飼は自席のマイクをオフにした状態で大声で抗議を始める。オンのままになっていた司会席マイクが「すいません!おかしいと思うんですけど、私、ずっと挙手していたけど一度も指名してもらえないじゃないですか!」あたりまでの音声を拾っていた。

司会者は犬飼が抗議を始めたので、司会席の自らのマイクをオフにした。

*司会者がマイクをオフにした意図は複数マイクのオンによるハウリングを防ぐためだったと推測される。実際は、犬飼は自席マイクをオフにしていたのでハウリングが起きる可能性は無かったが、司会席から犬飼のマイクのオンオフを瞬時に目視確認することはほぼ不可能

それによって、上記(1)(2)(3)が同時に発生した

***

抗議発言をした当事者であり、当日の映像や音声を複数バージョンで繰り返し確認した自分としても、この推測は全ての辻褄が合っているように思います。

しかし、会見に参加してない方としては、具体的事実がなければ判断できないでしょうから、(1)~(3)のエビデンスとなる映像を以下に示しておきます。

(1)の司会者の動きは、犬飼が自ら司会者席を撮影した映像をもとにした下記の検証動画 8分15秒で確認できます。ただ、この検証動画では犬飼が自ら録音した音声を用いており、私の抗議音声は全てハッキリと聞こえるため、(2)(3)の音声は確認できません。


*ちなみに上記の検証動画は山中市長による指名拒否を検証しており、横浜市による抗議音声の消去については言及していない。そのため今回の訂正の対象外であり、今後も公開を続ける方針。

(2)(3)の音声は、下記の横浜市長会見インターネット中継の10月13日分の56分50秒で確認できます。こちらには当然ながら犬飼が撮影した(1)の司会者の動きは映っていませんが、犬飼が制作した先ほどの検証動画の8分15秒と横浜市公式映像の56分50秒はタイミングがほぼ同じという前提で視聴して頂くと、(1)(2)(3)のタイミングもほぼ一致していることが理解できるはずです。

shichokaiken.city.yokohama.lg.jp


以上を踏まえて、「2021年10月13日の横浜市長記者会見の録画映像から犬飼の抗議音声の一部を横浜市が”意図的”に消去した」は、私の誤解であったと考えられ、職員の要望(=誤解なので訂正してほしい)に応じることにしました。

***

訂正にあたっての具体的な対応

「横浜市が意図的に抗議音声を消去した」ことを前提にした私の情報発信は全面的に訂正します。以下、具体例を列挙します。

Youtube

横浜市の公式映像の音声と犬飼が自ら録音した音声を聞き比べながら検証した以下のYoutube動画1点は削除。

タイトル:【横浜市による公式映像 改竄】山中竹春 横浜市長 記者会見 2021年10月13日

公開日:2021年11月8日

サムネイル画像:下記参照

©︎2021 Jun Inukai
©︎2021 Jun Inukai

ツイート

関連するツイートは削除、もしくは本ニュースレターを告知するツイートをぶら下げて訂正を周知。

*ツイートを削除すると事実関係が逆に分かりにくくなる場合もあるので、どちらにするかはケースバイケースで判断。

ニュースレター

以下ニュースレターの該当箇所は削除し、訂正の経緯を追記します。

juninukai.theletter.jp
***

今回のニュースレターは以上になります。

また、今回の訂正にあたっては、横浜市 政策局秘書部 秘書課 報道担当 の職員の方々と個別にやり取りもさせて頂きましたが、この場を借りて改めてお詫び致します。

(職員の皆さんも、このニュースレターの購読者登録をしているとこっそり教えて頂いたので・・)

今回の一件では、私の誤解によって「抗議音声の意図的な消去」という身に覚えのない濡れ衣を着せてしまった可能性が非常に高く、誠に申し訳ありませんでした。今後はより慎重な情報発信を心がけます。具体的には、証明が非常に困難な個人の思考(意図的であるか、悪意があるか、等)については、確実に断言できるだけの証拠が揃わない限りは言及を控えるようにします。

2021年11月10日 犬飼淳

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