フリー記者出身の保坂 世田谷区長が会見からフリー記者を排除(1)

2022年10月、保坂展人 世田谷区長の記者会見において区職員がフリーランス記者を組織的に排除する事件が発生。顛末をリポートします。
犬飼淳 2022.11.04
読者限定

こんにちは。犬飼潤です。

このニュースレターはフリー記者の犬飼が「大手メディアが報じない読み応えのある検証記事」を月に6 本以上(目安)配信します。皆さんの生活に影響する政策や報道の複雑な問題点を、正しく理解できるように分かりやすく解説しています。

読者の有料登録によって運営されており、利害関係に縛られず取材・検証を日々行っており、総理大臣記者会見にも出席しております。有料登録(月額600円)いただくと、以下の特典を得られます。

  • 月 6 本程度の最新記事が受け取れる

  • 記者会見での質問内容をリクエストできる

  • 過去記事すべてを購読できる

有料登録のおかげで私は継続しての運営が可能になり、より多くの報じられることのない事実を検証することができます。応援いただける方はぜひご登録をお願いいたします。

*ニュースレターの重点テーマ、特に反響が大きかった過去のコンテンツはリンクを参照ください

***

2011年から世田谷区長を務め、3期目を迎える保坂展人 区長。教育ジャーナリストや約11年間に及ぶ国会議員(当時は社民党所属)の経験を持ち、コロナ禍が始まったばかりの2020年夏には「いつでも、どこでも、何度でも」PCR検査を受けられる「世田谷モデル」を提唱。自治体ごとの裁量が大きい感染症対策において、知名度と存在感を高めた首長の一人でもあります。

保坂展人
@hosakanobuto
おはようございます。「PCR検査を一桁ふやす」という「世田谷モデル」については、児玉龍彦名誉教授の東大先端研チームが大量検査を可能とするプール法の「実証試験」に入っています。事業スキームをめぐり、事務方の検討も深化し、感染拡大の勢いに遅れないように頑張っていきたいと思います。
2020/08/12 07:50
1676Retweet 5374Likes

世田谷区の検査拡充の取り組みを踏まえて国にモノを申す姿には、政府の非科学的なコロナ対策に怒りと失望を抱く国民から多くの支持が集まりました。

なすこ
@nasukoB
#令和の歴史教科書
プール方式の採用を構想していた「PCR検査をいつでもどこでも何度でも」の世田谷モデル。その後どうなっていたのか。
2020/10/27 17:32
1412Retweet 2310Likes

しかし、2022年10月、そうしたポジティブなイメージを覆す事件を保坂区長および世田谷区が引き起こしました。保坂区長自身がフリーランス記者出身でありながら、区長記者会見からフリーランス記者を不当に排除したのです。しかも、問題が深刻化した10月24日の会見後も、会見を主催する世田谷区 広報広聴課の姿勢には改善がほとんど見られません。

こうした事実を踏まえると、今回のフリーランス記者排除は職員の独断ではなく保坂区長の意向を踏まえた対応である(もしくは、保坂区長が未だに問題を軽視して職員に明確な改善指示を出していない)可能性が高いと言えます。

今回のニュースレターでは、その顛末をお伝えします。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、3962文字あります。
  • 経緯
  • まとめ
  • 参考

すでに登録された方はこちら

サポートメンバー限定
【訴訟報告】ESAT-J不開示決定の処分取消(6)弁論終結
読者限定
永住許可取消を含む2024年版入管法改悪案が助長する外国人差別
読者限定
3人に1人が不利益を被る共同親権。「離婚禁止制度」を超えて「少子化促進...
サポートメンバー限定
【独自】能登半島地震 渋滞の定量データ(2)〜国交省が15ファイルをつ...
誰でも
【事務連絡】読者別の公開方針
読者限定
違法行為を犯してまでイジメ隠蔽した教育長が退職金満額400万円超を受け...
サポートメンバー限定
【独自】能登半島地震 渋滞の定量データ(1)〜内閣広報室と石川県の発信...
読者限定
「福原愛氏のトラブルは日本が共同親権なら防げた」は本当か?